Googleの「ABCD」とは何か

── 成果が出る動画広告に共通する、科学的フレームワーク

動画広告で成果が出ない理由はシンプルです。感覚で作っているからです。

一方、成果を出し続けている広告には、共通する設計思想があります。
それが、Googleが提唱する「ABCDフレームワーク」です。

ABCDは、単なるクリエイティブ論ではありません。
Googleが大規模な広告効果調査を通じて導き出した、再現性のある設計指針です。


マーケティング目標は3段階で分解される

Googleは、動画広告の効果を次の3つのマーケティング目標で整理しています。

  • 認知(Awareness)
  • 比較検討(Consideration)
  • 行動(Action)

そして、これらを測定するために、以下の3つのブランド効果測定指標を使用しました。

  • 広告想起(Ad Recall)
  • 比較検討(Consideration)
  • 購入意向(Purchase Intent)

GoogleのABCD調査の重要なポイントは、

どの目標であっても「効くクリエイティブの構造」には共通項がある

と実証した点にあります。

それが、次に説明する ABCD です。


効果的なクリエイティブのABCD

A|Attention(引き付ける)

Googleの調査によると、広告冒頭の数秒が最重要です。

特に影響が大きい要素は以下の4つです。

  • フレーム処理(構図・画面の切り取り方)
  • ペース(テンポ・編集速度)
  • 登場人物(誰が出ているか)
  • 音声要素(音・ナレーション・効果音)

現代の視聴者は「見るか、スキップするか」を瞬時に判断します。
情報を丁寧に説明する前に、注意を奪えなければ存在しないのと同じです。

これは、認知・比較検討・行動のすべての目的で共通しています。


B|Brand(ブランド)

よくある失敗が、

「最後にロゴを出せばいい」

という考え方です。

Googleの調査では、
ストーリーの中に商品・ロゴ・音声を組み込む方が、明確に効果が高い
ことが示されています。

  • 商品が“脇役”になっていないか
  • ブランド名が記憶に残る設計になっているか
  • 音声(ナレーション)でブランドが語られているか

覚えられない広告は、存在していないのと同じです。


C|Connect(つながる)

注意を引いたあとに必要なのは、感情的な接続です。

Googleの調査では、

  • ストーリーテリングの型
  • メッセージの一貫性
  • 登場人物への共感
  • 音声と映像の組み合わせ

が、視聴維持と理解促進に強く影響することが分かっています。

ここで重要なのは、

「情報を伝える」ではなく
「何かを考えさせる・感じさせる」

という視点です。


D|Direct(誘導する)

多くの広告が失敗する最大の理由は、ここです。

  • 何をしてほしいのか分からない
  • 行動導線が曖昧
  • 感情が高まったあとに放置される

Googleの調査では、
音声と映像を併用して行動を明確に示す広告は、行動喚起に強い
ことが明らかになっています。

  • 今すぐ申し込むのか
  • 詳しく調べるのか
  • サイトを見るのか

行動が定義されていない広告は、成果を生まない
これは断言できます。


ABCDは「動画制作論」ではなく「設計思想」

ABCDは、
・YouTube広告
・SNS動画
・Web動画
・採用動画
・サービス紹介動画

すべてに応用できます。

重要なのは、

センスの話ではなく、構造の話

だという点です。

ABCDは「才能あるクリエイター向けの理論」ではありません。
誰が作っても一定水準以上の成果を出すための、設計フレームです。


まとめ:成果を出したいなら、ABCDから逃げるな

  • Attention:最初の数秒で、注意を奪えているか
  • Brand:ブランドが、物語の中に組み込まれているか
  • Connect:感情的なつながりが生まれているか
  • Direct:行動が、明確に示されているか

動画広告で結果を出したいなら、ABCDを無視する理由は一つもありません。

感覚ではなく、科学されたマーケティングを選ぶべきです。