CMSとしてのブロッガー

Web Designing 5月号でCMSとしてのMovable Type(以後MT)の力という特集が組まれていました。
それを見て、ブログのCMSとしての有用性が証明されたような気がしました。
ひとつのサイトを丸ごと製作する上では、これ以上内ぐらい非常に便利なツールだと思います。
特に、ディレクションの段階で更新ページと更新頻度が定期的に発生することがわかっている場合などは、Movable Type

の有用性は発揮されることでしょう。

ただ、多少問題もあります。
それは、バージョンアップによる仕様の変更と、アカウント管理についてです。
そもそも、Movable Type

はソフトウェアとして配布されていることがこれらの問題を引き起こす原因になっています。
また、ソフトウェアとしての性質上どうしてもサーバにインストールしなければならないという手間が存在します。データベース連動型という点においては、メリットもあるとは思いますが、データベースが導入できない環境では、利用できません。
パージョンアップによる仕様変更については、先日あるディレクターが
Movable Type

のバージョンがアップしてて、今までのやり方が使えないんだよね」とぼやいていました。
これも、ソフトウェアという性質上、「仕様なので・・・」と言い切られてしまうのが現実ですし、どんなソフトウェアについてもいえることです。

そこで、こうした問題を解決する方法としてブロッガーのCMSとして利用法があります。

前も少しCMSとしての利用法については、触れましたがチャンとまとまっていない文章だったと反省しつつ、改めてまとめてみることにしました。

ブロッガーのメリット

  • アプリケーションサービスなので、サーバへのインストールが必要ない。
  • サーバへのインストールが必要ないので、もちろんデータベースも必要ない。
  • アカウントは無制限。制約は無い。
  • 機能は追加されることは予測されるが、大幅な仕様変更はないと予測される。
  • 企業で仕様が個人で仕様が一律無料である。
  • 複数のブログを同時に管理できる。
    Movable Type

    のエンタープライズ版では対応しています。価格52万5千円也)

  • 設定はすべてブラウザ上で行える。
  • ブログにメンバーを追加することで、ワークシェアが可能。
  • MSWordをそのままコピー&ペーストできたりもする。
    (現在の仕様ではエラーが出る場合があります)
  • Googleのブログサービスなので、AdSenceが標準装備。アフィリエイトに有効。
  • FTPによる指定サーバへの保存が可能。
    これによって、PHPやCGIなどとの連携も可能です。
  • 同一サーバに保存できるため、本ページとのデザイン連動が容易に可能。
  • データはすべてHTML形式でサーバの指定したディレクトリに自動生成・自動保存されるので、SEO対策としても有効。
  • 自サーバにデータがHTML形式で保存されるため、.htaccessの利用も可能。
  • メンバー管理による投稿制限が可能。
    一般メンバーは、自分が作成した部分以外変更も削除もできません。
    また、管理項目は表示されません。

という今考えうるメリットをあげてみました。
これだけ見るとかなり万能なブログシステムのように感じてしまいますが、もちろんでメリットもあります。

ブロッガーのデメリット

  • 何を考えているのか、RSS非対応。(Atomのみ対応)
  • HTMLが勝手にFTPで保存されるため、容量の少ないサーバはいずれパンクする。
  • 標準装備のテンプレートを利用する場合、ブロッガーバーを無効にすると、勝手にindex,nofollowがメタに挿入された。
  • 文字化けしたりする。
    設定にもよるのでしょうが、Shift_JIS設定での「~」は「?」と表示されます。
  • 日本語対応が割りと遅れた。
  • あまりユーザを見かけない。
  • 設定が割りと面倒
    ライブドアやエキサイトなど他のポータルサイトで提供しているブログよりは面倒。
    素人向きではない。

結構、根本的にまずいのでは?というデメリットもあります。
特に、RSSに対応してないというのは、すでにブログとしての地位を放棄しているような気もしてしまいます。唯我独尊、Going my wayもいいですが、もう少し何とかならないものか?なんて思っていましたが、その部分は他のサービスを利用してもらったほうがいいという判断なのかもしれないと、最近気づきました。
それは、FeedBurnerとの相性はかなりいいということです。
むしろ、余計なRSSが無いほうがFeedBurnerわかりやすくそして、扱いやすいです。最近では、日本でもGMOがパートナー契約を結んでサービスを本格展開し始めたことからサービスの充実は進んでいますし、RSSマーケティングのツールとしても有用であることは、以前も記述しました。

RSSマーケティングとセットで考えるとブロッガーのほうがMTよりも使い勝手はよいのではないか?と最近感じています。

ちなみに、以上のことを実現したサンプルサイトをひとつだけ。