文字について #1
言葉を使用しない文化はないが、文字を使用しない文化はある。文字は、人類の偉大な発明の一つである。我々の文化では、文字は何気なく使用されて
いるが、実は文字を発明するのは大変難しいことなのである。しかし、文字をもたない文化は、劣っているかというとそうではない。
文字をもたぬ文化は、必ず理由があるはずである。その理由は何なのか、今はまだわからないのだが。
僕の考えでは、文字はルーツを探求すると、古代四大文明が全ての文字の原点であると考えられる。分かりやすい例でいえば、日本にはもともと文字はなく、
始めは中国から輸入したものである。それが、後に「仮名」と「カタカナ」という日本語表記という形態が生み出されたのである。お隣の韓国でも、昔は漢字表
記だったのだがハングル文字が国語として、使用されるようになったのである。アジア圏の<文字>は、漢字にルーツがあるといえる。また、古代
四大文明の中間地点にある地域の文字は、(例えばインドのサンスクリット語)その両方の特徴を取り入れていると思われる。
なぜ、そう思うかというと、文字は<文字>として認識する前は、絵として認識していたのである。そのいい例は、「象形文字」や「甲骨文字」
などに見られる。文字は、絵画と一緒で<目>を通して認識する。見て覚えるものが文字で、聞いて覚えるのが言葉である。言葉も、ヨーロッパなどでは、意外
とその特徴は似ていたりするのである。そのことは、文字についても同様に言える。特に、聞いて覚えるより、見て覚えた方が記憶として残りやすい。言葉は、
聞いて覚えるものだから、伝達される過程で変化が生じてしまう可能性がかなり大きい。しかし、文字の場合は、紙等に書くことが出来るので、正しく伝わる可
能性が大きくなる。
また、ヨーロッパを引き合いに出させてもらうが、ヨーロッパでは大体がアルファベットを使用している文字が多い。たまにドイツ語やフランス語にみられるウムラルトがあるが、大抵はアルファベットを使用している。
また、アジアや中東についても全く同じ現象が生じている。
言葉と文字は、一体に見えるが、実はその過程には裏と表があり、そのギャップが大きすぎる。
まだ続きそうなのでこの続きは、明日に続けることにします。