Yahoo!ショッピング無料化について
べつにYahoo!の回し者では無いのですが。。。
無料にするということなので、ネタとしては非常に魅力的です。
では、なぜここに来てこんな大胆なことをやってしまったのでしょうか?
おそらく、このままYahoo!ショッピングを続けていても、シェアの拡大にはつながらないということが起因するものと思われます。
現在、日本国内のECに関するシェアは楽天市場がダントツ1位で約1兆5千億円です。ついで2位は、アマゾン ですが、日本国内では7千億円ぐらいと、1位と2位の差は約2倍の開きがあります。
3位はYahoo!ショッピングで、アマゾン の約半分のシェア率ということなのでおおよそ3千億円程度だと予想されます。
しかもこの比率は2010年からほぼ横ばいで推移していますが、楽天市場、アマゾン は者を微増しているにもかかわらず、Yahoo!のシェアは下がっているのです。
このまま続けていても、大きな伸びが期待できないばかりかもしかすると、上位2社から駆逐されてしまう恐れもあります。
そこで、今回の大胆な方針を発表したのでは無いかと思うのです。
しかし、Yahoo!ショッピングが無料にすることでなぜ、抜本的な改革につながるのか?
思惑は様々あるでしょうが、ECのあり方そのものを変えるという意味合いで「革命」ということを口にしているので、間違いなくECの考え方そのものが変わると予想されます。
これまでは、出品・出店というと楽天市場のようにショバ代(システム利用料)を支払うというのが当たり前でした。アマゾン ですら、書籍・CD以外の出品については、月額4,900円かかります。その上、双方販売手数料がかかってきます。
この費用については賛否あるでしょうが、楽天市場は確実にその方式で事業を拡大してきたサービスです。楽天市場創業当時から月額利用料50,000円というのは変わっていません(一部廉価版のサービスもありますが)
Yahoo!ショッピングも同じようにショバ代(システム利用料)を取る方式でした。楽天市場がある程度ECモールで地位を気づき始めた頃に始めたため、いつまでたっても2番煎じが否めませんでした。
また、Yahoo!ショッピングは、「楽天市場よりひとが集まりにくく、ASPより使いづらい」という話もあります。楽天市場は、ECモールが基幹事業のため常に最善なサービスを提供し続けなければなりません(それは、顧客にとってか自社に取ってかはわかりませんが)
ASPというのは、カラミーショップやEストア、MakeShopといったサービスですが、こちらは、ECモール(楽天市場・Yahoo!ショッピング)に対抗すべくサービスを展開し、システム利用料は格安にしてサービスを提供しています。
実は、無料化ぐらい思い切ったことをしないとYahoo!ショッピング自体がやっていけない状況だったのかもしれません。
Yahoo!ショッピングが無料化になるメリットについては、以下の2つが考えられます。
- 出品数の増加
- トラフィック数の増加
私自身、ホームページの制作やポータルサイトなどを手がけてきておりその経験則から申しますと、「情報量とトラフィック数は比例関係にある」ということです。
サイトの情報量が増えることによって検索確率も上がり、その結果アクセスにつながり、サイトへの訪問者数が増えるということです。また、サイトに訪れたひとが直帰しないための施策を行えば、サイト内の回遊率も上がり、結果としてトラフィック数の増加につながります。
そうした好循環なスパイラルに一度乗ってしまえば、ある程度のところまでは拡大していきます。
多分、そんなことを考えてのことでしょが、どの程度までというのが問題です。
無料化にした事によって、飛びつくひとも多いでしょうが、そのメリットがどこまで伝えることができるかにかかっていると思います。しかし、慎重な人ほど仕事が増えるばかりで儲けがなければ、簡単に出品はしないでしょう。
ECについては、いくら無料にしたからといって売れなければ意味がありませんし、売るためにはある程度のWEBについての知識が必要になってきます。
ただで出品できるサービスなら他にもありますが、果たしてどの程度売上に結びつけることができるのか?それが今後の課題ではないでしょうか?
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