優等生と劣等生
前回ご紹介した「朝30分の掃除から儲かる会社に変わる」 の著者、小山昇氏の会社株式会社武蔵野のミッションを見て、また、 考えさせられました。
style="MARGIN-RIGHT: 0px">㈱武蔵野を「経営の動くショールーム」として現場と仕組みを公開し、全国の中小企業の皆様の業績向上・
お客様満足度向上に貢献する。凄まじい時代(市場)の変化を前にして、一人で(我流で)悩まずに[原理原則]に沿った形でお互いに学び(真似)あいましょう!
ただ、ダスキンの代理店という会社では、こうした理念は生まれません。これは、経営コンサルティング会社の発想だと思います。
事業内容には、①地域密着事業(ダスキン事業)と②経営サポート事業とありますが、ダスキンはエリアが決まっており、
急成長というものは、見込めませんが、地盤としてはゆるぎないしっかりしたビジネスだと思います。そして、
そこから派生した経営サポート事業こそが、今や本業になっていることは、ミッション(会社の使命)を見ても明らかです。
「朝30分の掃除から儲かる会社に変わる」 の冒頭に書いてあるのですが、幹部のほとんどは、 学校では落ちこぼれの部類だったとありました。
もちろん、 小山社長も自分は落ちこぼれの部類だったと書いています。
しかし、実際はどうでしょうか?
学校で劣等生だとしても、社会で成功を納められれば、それで充分だと思います。
学生生活は、小学校から大学まで順当に卒業していっても12年程度です。社会人生活は、定年を60歳すれば、40年近くあります。
(相対的な感覚では一緒かもしれませんが)
別に評価がどうこうということが、今回の本筋ではありません。
優等生と劣等生の違い(原理原則)に気づいたところが、ポイントです。
武蔵野のミッションには、「一人で(我流で)悩まずに[原理原則]に沿った形でお互いに学び(真似)
あいましょう!」とあります。
「学ぶ」の語源は「真似る」から来ているという説があります。
たとえば、1000年も昔の話ですが、日本に感じというものが入ってきた時、日本人はその漢字をどうやって覚えたのでしょうか?
答えは、写経でした。
もともと、漢字はお経を読むために必要なものだったのです。そして字を覚えるために一番手っ取り早いとされたのが、写経です。
同じことを何度となく繰り返し行うことで、より理解が深まり、ついでに字の練習になります。
また、職人の世界では、「目で盗め」とされ、それが勉強だといわれていますが、
師匠のやっていることを真似することが勉強だというわけです。
実は、学校の勉強も全く同じことがいえたりします。
学校の勉強が得意ないわゆる優等生には、こんな特徴があります。
「言われたことは素直に聞いて、その通り素直に行う」
学校の先生が、「ここはテストに出すぞ~」などと言っていた記憶があると思いますが、それ素直に聞いて、
要点をしっかり押さえておくだけで、学校のテストはいい点が取れます。
だって、「テストに出す」と明言しているのですから。
ただ、そんなことを言うのはとても優しい先生です。
しかし、学校の勉強では指導要領というものがあり、それに即した形で教えなければならないということが小、中、高校にはあります。
それから大きくずれたものは、学校では教えてはいけないのです。
ですから、普通の学校では掃除の勉強や経営の勉強などの授業はありません。
なので、先生が教えていることを、素直に聞いてその通り行っていれば、たとえテストの点数が悪くても、
先生の評価は高いのです。
こういう言い方だと、斜に構えた感じがしてしまいますが、これがいわゆる「学ぶ姿勢の原理原則」
です。
誰に対しても素直に、話を聞ける人は、人からも好かれますし、いろんなことを教われるので徳ですが、
誰の話も聞かなくて自分の話しかしない人は、案外嫌われます。
昔、人材の仕事をしていた時、優秀といわれる学生と、そうではない学生との違いを分析したことがありました。
優秀といわれる学生を端的に表せば、「まじめ、素直、元気」。そうでない学生は、これらのどれか一つがかけていました。
これは企業側が持っている一般的な優秀な学生のイメージ像です。
ただ、この3拍子がそろっていれば、たいていどこでも欲しがります。(当たり前ですが)
であれば、逆に面接のときにその3拍子をうまく表現できれば、いいのではないだろうか?という答えが出るわけです。
(その3拍子のうまい表現の仕方は、また機会があれば…)
人によく見られるアピール方法にも、原理原則がありますが、これも、「朝30分の掃除から儲かる会社に変わる」 の中にありました。
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