朝30分の掃除から儲かる会社に変わる
先日の、日経新聞朝刊記事下広告に、デカデカと掲載されていた書籍がこの「朝30分の掃除から儲かる会社に変わる」でした。
あまりにもでっかく掲載されていたので、かなりインパクトはあります。
最近は、「掃除ブーム」ということもあって、また、その手の本か…と思って読んでみたのですが、精神論的な掃除ではなく、
合理的な掃除(本書では環境整備)が職場環境を変えるばかりか、仕事の効率をも上げる働きがあるということを、
事例を交えてわかりやすく説明してあります。
その概要を抜粋すると…
- 無言でやってはいけません。ペチャクチャやるんです。
- 「株式会社盗品見本市」パクられたらパクリ返す
- 動機は「不純」であればあるほど、効果が出る
- わが社の社員が起立して挨拶するのは、お客様の顔がお金にみえるから?
- 「社屋ボロボロ、社内ピカピカ」の意味
- 会社は働きにくるところではありません。成果を出すところです。
- 部下の総意で管理職を更迭できる仕組み
- 環境整備の本質は掃除ではありません。
- 整理は「戦略」、整頓は「戦術」につながる
- たった1ヵ所「掃除禁止の場所」がある
これだけで、業績が上がった会社が数多く存在していることにもふれているため、かなり説得力はあります。
私は、この本を読んで、株式会社武蔵野の徹底した合理化というものを感じました。一見すると、非合理的なことかもしれませんが、
それを合理的に行うことが、合理化だと思います。すでに合理的なものは、別に合理化する必要性はありませんから。
本書のポイントをズバリお話しすると、第5章にすべてが書かれています。
第5章から読み始めて、他の章で掘り下げていく読み方のほうがわかりやすいかもしれません。(人それぞれですが)
この本の中で、私がとても気いったフレーズがありました。
「達人とは捨てることがうまい人」
これは、第5章で書かれていたことですが、「人はいろんなことを一度にはできない。何か一つ成し遂げようと思うのであれば、
ほかのことを一切しないことが大切だ。」
これには、目からうろこが落ちました。確かにおっしゃる通りです。いろいろなことをしようとするから、
結局何一つ結果が出せずに終わってしまう。
昔、友人からこんなことを聞いたのを思い出しました。
「あきらめるっていう語源は、あきらかに極めるってことらしいよ。それが、いつのまにか、ネガティブな意味になっていったらしい。」
普段何気なく使っている「あきらめる」という言葉は、実はポジティブな言葉だったのです。
あきらかに極めるためには、ほかのことを切り捨てなければならない。
そのことが、いつの間にか、切り捨てることのほうばかりを気にしてしまうようになり、
今のようなネガティブなイメージを持つ言葉になってしまったということです。
私も、明日から、何か一つ、あきらめることによって、何か一つ、あきらかに極めることができるかもしれません。
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