検索エンジンの歴史
SEOを考える前に、まずインターネットの歴史を押さえておかなければなりません。
その起源は、米国防総省の高等研究計画局(ARPA)が始めた分散型コンピュータネットワークの研究プロジェクトであるARPAnetであるといわれています。1986年に、ARPAnetで培った技術を元に学術機関を結ぶネットワークNSFnetが構築されました。これが1990年代中頃から次第に商用利用されるようになり、現在のインターネットになりました。
学術ネットワークの頃は主に電子メールやNetNewsが利用されていたが、ハイパーリンク機能を備えたマルチメディアドキュメントシステムWWWが登場すると、ビジネスでの利用や家庭からの利用が爆発的に増大し、世界規模の情報通信インフラとしての地位を得るに至りました。
こうした経緯がインターネットの歴史にあるのですが、サーチエンジンは学術ネットワーク時代にその原型を形作っているようです。
特にGoogleのエンジンは1998年9月に当時スタンフォード大学の大学院生であったLarry Page氏とSergey Brin氏によって設立されました。元々スタンフォード大学内の研究プロジェクトとして立ち上げられたシステムで、当該Webページへのリンクの多さなど、WWWの構造を利用してページのランク付けを行なうことにより、他社のサーチエンジンよりも有用な結果を出力するというシステムです。
ここでポイントとなるのは、大学院生が作ったと言うことです。
大学生及び大学院生の主な仕事は勉強です。(合コンではありません)特に、アメリカの大学ではテストではなくレポートの提出によって評価されるため、論文をかなりの数書かなければなりません。
よく、アメリカの大学は入るのは割りと簡単で出るのが難しいなどと、揶揄されるほど論文を書かなければならないのです。
そもそも、軍事利用目的だけで使用していたのであればこれほどの広がりは見せなかったと思われます。学術分野での発展こそがインターネット普及に大きな役割を担っているのです。
ホームページでも実は学術領域のノウハウが盛り込まれています。
HTML(ハイパーテキストマークアップランゲージ)も論文の「引用」からきていると言われています。論文を書いたことがある方でしたら、ニュアンスはつかめると思いますがどんな論文でも引用や参考文献のないものはありませんし、もしないものがあれば、それは論文とはいいません。また、文中の言葉で説明が必要なものには注釈をつける必要もあります。これをより簡単にするために、「ハイパーリンク」という形でテキストに盛り込んだものが、HTMLなのです。
原型は学術論文から発しているのです。
ただ、こうした学術論文も数が増えれば探すのが面倒になります。
そこでようやく登場したのが「検索」という概念です。
検索には大きく分けて2つあります。
ひとつは、Yahoo!に代表される「カテゴリ型検索エンジン」。もうひとつは、Googleに代表される「ロボット型検索エンジン」。
違いは見られるものの、どちらにも共通していえることは「学生が作ったモノ」だと言うことです。
論文をより効率的に書き進めるためには、こうした検索エンジンがあると非常に便利で、必要な事柄はデータベースに入れ込んでおき後で、その情報を引き出すと言うことも可能ですし、私個人の話をすれば、学生時代だいぶその恩恵を授かりました。
面倒なことは手間をかけず要領よくやりたいものだと、学生時代は考えるのでしょうか?
そして、現在検索エンジンの数も増え、代表的なものになれば1日数百億PVあると言われるぐらいに多くの人に利用されるようになりました。
そして、SEOやSEMと言った検索エンジンをターゲットとしたテクニックも編み出され、ビジネスにまでなっています。
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