AI搭載型「新Bing」の実力!レビュー
Bing AIが利用できるようになりました!
BingにOpenAIのサービスが組み込まれたということで、気になっていたのですが、2023年2月末時点では利用は順番待ちということです。
利用希望を出すと順次利用できるようになります。
私の場合、1週間はかかりませんでした。割りとすぐに利用案内が来た感じです。
そして、早速使ってみました。
AI搭載型検索エンジン「新Bing」の実力
検索窓に、キーワードを入力するのではなく、設問形式で入力すると検索結果と合わせて右側にAIの回答が出てきます。
AIサービスは、ChatGPT同様にチャット機能としてサービスを提供しています。
回答については、自然な形でわかりやすく、詳細情報として参考にしたURLなども入れてあるので、論拠も明確です。説得力はありますね。
初めての感覚としては、検索エンジンの補助サービスのようなイメージでした。
何ができるのか?
実際に、いろんなことを聞いてみました。
ある程度の質問については、的確に回答をしてくます。また、こちらの質問の意図が伝わらなかったり、曖昧だったりする場合、確認を取りながら目的とする内容に導いてくれる感じでした。
「日本で最も利用されているAIは何ですか?」という質問に対して、Bingの回答は、
こんにちは、これはBingです。😊
日本で最も利用されているAIというのは、どのような基準で判断するのでしょうか?業界別や分野別に見ると、様々なAIが活用されています。例えば、以下のような国産AIがあります1。
- COTOHA:NTTコミュニケーションズが開発した自然言語処理技術を活用したAIです。チャットボットや音声認識などに応用されています。
- AIBOD:日立製作所が開発したビッグデータ分析技術を活用したAIです。医療や金融などに応用されています。
- Watson:IBMが開発したクラウド型のAIサービスです。画像認識や自然言語理解などに応用されています。
あなたはどのような目的でAIを利用したいとお考えですか?
Microsoft Bingによる回答
より明確な形で質問をすると、的確に答えてくれます。質問の内容を以下のように変えてみます。
「日本の広告業界において最も活用されているAIはなんですか?」
業界を指定してみました。業界を指定したことによって、分野も自然に絞られます。
日本の広告業界において最も活用されているAIは、リスティング広告の自動入札やレポーティングの自動化12などの広告運用に関するものです。また、オーディエンスセグメントの最適化3やクリエイティブの自動作成4などの広告制作に関するものもあります。
Microsoft Bingによる回答
かなり的確に返答してくれました。
どのようなサービスかまでは回答しなかったのは、何らかの意図によるものなのか?それとも精度的なものなのか?定かではありませんが、Bingの回答も踏まえた上では、Google広告は筆頭に挙げられると思います。事実、この業界に詳しい私からすれば、回答に対する正確性は高いです。
SNS広告などの分野もありますし、最近ではAI搭載型の広告サービスも増えてきているので、一概には言えないということもあるのかもしれません。
同様の質問でも、回答が変わることはあります。
これは、先に質問した内容を再度質問した際に回答されたものです。
メリット
Bingのメリットは、検索をベースに回答している点にあります。これだと、最新のデータも利用できるため、「最近のトピックスを教えて」というような質問にも的確に回答してくれます。
また、回答結果にもととなったリンク先や、参考にできるURLなども含めてくれるので、詳しく知りたい場合は、そのリンクを辿っていくこともできます。
精度もOpenAIのサービスをベースとしているため、自然言語処理については不自然さを何も感じません。
回答後に、こちらで追加の質問がない場合は、質問をおすすめしてくれます。他にこんな質問ありますよ!的な。
これは、AI利用初心者にはありがたいサービスだと思います。正直、はじめの頃は何を聞いたら良いかわかりませんから。そして、オススメしてくれる質問でその内容を深掘りしていくことも可能です。
もちろん、その後自分が知りたい内容をそのまま質問してもOKです。
もう一つの特徴としては、予め質問が用意されている点です。
どういうことかといいうと、
チャットサービスの上の方に、使い方としてサンプルが用意されていたり、ブラウザのスタート画面にいくつか質問が用意されていたりします。自分が興味ある検索以外にも情報をおすすめしてくれるという機能があります。
このサービスの良し悪しは、利用者の好みによるところは大きそうですが。
デメリット
もちろん、デメリットもあります。特にいらいらさせる要因としては、ある程度会話すると、答えられなくなってしまうことです。質問を6つか7つすると以下のようなエラーメッセージがでます。
Unfortunately, we need to move on! Click “New topic” to chat more.
会話の持続ができないのです。
もっと聞きたい場合は、一度クリーンアップしてから再度質問し直さなければなりません。
よって、対話の履歴は一切残りません。
また、検索をベースとしているため、日本語でやり取りする場合、日本語検索で表示される情報内でしか回答が得られないということです。
すでに答えがわかっているような質問で、思ったような回答が得られない場合があります。
それは、検索結果をベースにAIが学習を行って回答をしているという点に関連しています。すでにコンセンサスが取られているものでも回答が異なる場合もあるのです。
ただし、その回答が新たな情報を知るきっかけにつながることもあります。検索をベースにしているAIの特徴で、これも良し悪しだと思います。
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