バズマーケティングの考察~その2~

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前回、バズマーケティングの考察~その1~
でバズマーケティングの現状についてほんのちょっと書きましたが、今回は、その2回目です。
前回は、バズマーケティングを狙ったサービスがあるということをご紹介しました。

そもそも、口コミ効果を狙ったマーケティング手法であるわけですが、なぜ口コミがそれほど重要視されているのか?
そこが理解できないと、全く魅力を感じないのも確かです。

一説には、口コミ効果によって購買行動に何らかの影響を受けた人の割合は85%あるという話です。
どれか一つを選択する場合に、最終的に口コミの絞り込みを行ったと答えた人がその中で79.5%いるということでした。

この数値だけをみると、かなりの効果が予測される訳ですが、それには、どんな背景があるのでしょうか。

最も、大きな要因は情報過多にあるといえます。
それを加速度的に進めたのがIT革命にある訳ですが、それと同時に情報に対する懐疑意識というものも生まれました。

特に、内部関係者しか知り得ないような情報がインターネットを介して広まったことや、それまで明るみに出ていなかったことに対してネット上でスポットが当たりそこから発展したというケースも少なくありません。
こうした状況がマスメディアを通して報道されたことによって、情報に対する懐疑意識が消費者の中で生まれ、一つの情報だけでは信用しなくなったのではないでしょうか。

以前であれば、TVCMのスポットをいくつか流せば集客できていたところでも、現在は違います。

情報を取捨選択する権利を、消費者が得たことによって、質を追求するようになったともいえます。

この質の追求こそが、口コミという現象を促進していると考えられます。

インターネットの普及に伴って、もう一つ消費者を口コミというものに走らせる要因があります。
それは、誰でも情報を発信できるようになったことによって、一つの事象や商品、サービスに対して複数の意見が存在することです。
インターネットが普及する以前は、「あの商品はいいよ」とか、「あそこのサービスはいまいちだ」ということが、自分を中心とするコミュニティーの中でしか広まらなかったわけですが、現在は、インターネットを介して、全世界に発信できてしまうのです。
ちょっとした批判や評価だとしても、多くの人がそれに対して情報を発信するようになると、検索エンジンでそれに関する記事が引っかかるようになります。何も知らずに検索をかけた場合は、それだけ話題性のあることだという認識が生まれます。

このちょっとした評価記事をブンブン飛び回るハエのようだというところから、バズと呼ぶようになり、そのバズを意図的に生み出すことによって、話題性を作ることが、このバズマーケティングの目的です。

ただ、消費者それ自体の消費行動は大きく変わった訳ではなく、細分化されたというイメージだと思います。

インターネット上で様々な情報が取得できるようになったことで、消費者はかなり賢くなっています。商品に関する知識はもちろん、原材料の成分や環境や体に及ぼす影響までも、調べようと思えば、調べられます。もちろん、評価も例外ではありません。
既に必要なものがほぼすべて揃っている現在において、消費行動における満足度は、消費それ自体にあるのではなく、消費をするまでの過程にあるからこそ、第三者の意見を調べることが重要になってくるのかもしれません。