情報とスパム
件名:先ほどのお電話のですが
こんな件名でメールが送信されてきたら、あなたならどうしますか?
仕事用のメールアドレスであれば、開いてしまいますよね。
・・・さっきの電話の件?あぁ、○○会社の△△さんだな?などと思って。。。
しかし、これは実際に私宛に届いた出会い系のスパムメールでした。
内容もかなり高度にストーリー立てられており、途中まで読んでしまったぐらいです。
しかし、アドレスがYahooアカウントなのと、最後にかなり短いURLが載っていたこと、そして途中から内容が怪しい方向にいったので気がつきましたが。
ただ、スパムなのに勉強させられた気分でした。
このスパムは、DMの開封率を考えると、かなり高いのではないでしょうか?
素人が考えたキャッチコピーなどよりも開封には効果があると思われます。
以前、I Love youという件名でウィルスが送られてくるという話がありましたが、外人は思わず空けちゃうんでしょうね。日本人には、英語で送られてくる=スパムという意識が根付いてしまっているのであけることはないとは思いますが、
お振込の件について
という件名などは引っかかってしまうかもしれません。
ただ、これが本当にその件名どおりの内容であれば、捨てることは絶対しないでしょうしなるべくとっておかなければならないと思うはずです。
情報とスパムの違いというのは、実はそうしたところにあります。
- 必要としているもの=情報
- 不必要なもの=スパム
・・・そんなこと、何をいまさら知ったふうにいってるんだ?!といわれるかも知れませんが、逆に情報を発信する立場だったらどうでしょうか?
- ユーザはその情報を本当に欲しがっているのか?
- ユーザにとってその情報は有益なのか?
- ユーザにとってその情報はユーザの利益につながるものなのか?
ある新聞社では、毎日膨大なFAXが流れてくるといいます。それは、プレスリリースのためのFAXなのですが、その中で翌日の記事なるのは多くて1つか2つ程度。ほとんどすべてのFAXはゴミとして扱われるそうです。PR熱が日本でも出てきたため、多くの企業がプレスリリースを出すようになってきましたが、逆に新聞社にとってはゴミ以外の何者でもないというのが、本音らしいです。
出会い系のスパムメールと一緒なのです。
たとえば、雑誌などでも必要としていない情報はすべてスパムなのですが、それは発行部数に直結してくるので、スパムという認識はあまりないでしょうし、フリーペーパーでも同じことが言えます。ただ、売上が落ちてくると、売上を伸ばすための紙面構成やら企画やらを練るわけなので、あまりそうした意識はないと思いますが。。。でも必要とされていない情報はスパムです。
Web2.0がもたらしモノの最たるものは、すべての人が情報発信者になれるということでした。
それが情報過多を促進していることは言うまでもありませんが、その結果として情報に対して閉塞的になってしまったことも考えられます。情報が増えすぎたため、「どんな情報を得ればよいのか、わからない」という理由からです。これは、情報処理能力(Infomation literacy)が低いために起こっている問題でもあります。学校ではこうした教育は行っているのでしょうか?むしろこうした教育をしっかりと行っておかなければ、これからの時代を担う優秀な人材は育たないと思います。
・・・情報処理能力(Infomation literacy)についてはまた別の機会にでも詳しく書くとして・・・
情報とスパムの差はいったい何なのか?自分なりにまとめてみました。
- 必要性
- 独自性
- 専門性
- 即時性
第一条件としては、必要性です。はじめから言っているとおりで、必要ない情報はスパムです。
また、独自性がなくても面白くありません。ニュースのコピーではスパムといわれても仕方がないのと、それは訴えられる可能性もあります。また、専門性があると情報としての深みが生まれてきます。
これだけ情報があると、より詳しい情報を・・・と求めていくものです。専門性が高ければ高いほど良いというわけではありませんが、ある程度専門性を持たせることは必要です。
※あまり専門性が高すぎるとマルコ式ネット白書のように難しいといわれてしまいます。
そして、即時性があれば最高です。これらをすべて網羅している情報は、売れます。
よく、情報は生ものだから・・・などと言われますが、新鮮であれば、新鮮であるほど情報には価値が生まれてくるもののようです。
テレビやラジオ、新聞などのマスメディアと呼ばれる媒体は、何よりも即時性を重視する傾向があるようです。なので、事故や事件のニュースが豊富なんですね。(別に必要ないとは思うけど)
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