売上の方程式
- 2006.09.05
- 考察
最近Web2.0時代といわれますが、インターネットの歴史は、早10年近くになり、ECサイトを中心とした競争はますます激しくなっています。もはや、素人の思いつきと他のECサイトの後追い、マネだけで成功できる時代ではなくなっています。
しかしながら、ECサイトを「勝ち組」にするためには、あえて初心に帰り「商売」ということの基本的なことを、体系的に学ぶ必要があります。その上で、自社のECサイトに適した販売ノウハウを取捨選択し、さらに独自性のある企画を考え、即実行に移す時代です。それでは、売上の方程式から
売上 = お客様数 × 購買頻度 × 購買単価
お客様数とは
お客様数 = 新規のお客様数 + リピーターの数
転換率または購買率 (CVR コンバージョンレート) とは
Webアクセスした人で、商品を購入または問合せなど、何らかのアクションを起こした人の割合
転換率= お客様数 ÷ Webアクセス数
ネットショップで、新規のお客様だけで月商100万円の売上を達成するには
1人あたりの購買単価を3,330円、購買率を1%
100人アクセスがあるとして、その中の1人が購入)と仮定すると
【月に必要な売り上げ個数】1,000,000円÷3330個/円=300個【1日に必要な売り上げ個数】300個/月÷30月/日=10個【1日に必要なアクセス数】(購買率1%=1個売るためには100のアクセスが必要だから)100アクセス×10個分=1,000アクセス【1カ月に必要なアクセス数】1,000アクセス×30日=30,000アクセス
1日に1,000人のアクセスで10人のお客様、月間だと30,000人 のアクセスで300人のお客様と言うことです。
毎月買ってくださる、リピーターの割合が50%で月商100万円の売上の場合、単純に言えば、1日に新規に約500アクセスを確保することが必要です。
そこで、皆さんのECサイトは下記の5項目
- Webアクセス数アップ(集客)
- 転換率アップ
- リピーター確保(購買頻度アップ)
- 購買単価アップ
- タイミング
の中のどれを重点的に改善せねばならないか、その具体的な戦術を考えてください。
- Webアクセス数アップ(集客)
Webのアクセス数が1日に100件程度でしたら、まずアクセス数を2倍3倍にせねばなりません。 - 転換率アップ
折角Webサイトへのアクセス数を確保したにもかかわらず購買率が0.1%程度と低い場合は、Webサイトの構成やデザインを見直し、また、キャンペーンなどの企画を行います。独自ドメインサイトの場合、転換率の目標を1~2%に設定して下さい。モール出店の場合は2~4%と高く設定できます。 - リピーター確保(購買頻度アップ)
リピーターを確保することは、新規のお客様を確保するのに比べコストがかからないためとても重要です。一般的に新規のお客様獲得の5分の1のコストですむといわれています。 - 購買単価アップ
1人当たりの購買単価が現状3,000円ならば、3,500円にアップさせることで、売上は16%アップになります。 - タイミング
「商売にはタイミング」が重要です。ギフト商品ならバレンタインや父母の日、お中元お歳暮シーズンにターゲットを絞ることです。
というようなことは、一般的に多くのサイトで行われていますし、コンサルタントが指摘する内容もだいたいこんなところです。
しかし、ここはマルコ式!
もっと突っ込んだ内容と実質的な効果を出すために以下のようなフェーズを作ってみました。
上記の図は、購買とその後のフォローアップまでをまとめたモノです。5つのフェーズより構成されており、こうしたフェーズごとの対応が、コンバージョン率のアップとアクセス数増加につながっていきます。
書いてある内容は、当たり前のことばかりですが、意外とこうした当たり前のことができていない店舗が多いのも現状です。
タイミングに関しても、どの商材をどのタイミングで市場に投下するか?というところは、常々メールマガジンを出していなければ、そのタイミングも計れませんし、いきなりお中元シーズンにメールマガジンを出しても反響は得られません。メルマガを出し続けるということは、いざというときのためにとても重要なことです。
また、サイト内回遊率を上げるためにブログという手法も重要です。毎日の日記という位置づけではなく、あくまでも顧客とのコミュニケーションツールとして利用しなければなりません。日記でも良いのですが、もう少し突っ込んだ商品情報提供や顧客とのやり取り(もちろん匿名ですが)など、情報としてより役に立つものであれば、回遊率も上がりますし、ブログ内で新商品の紹介やお勧め商材をピックアップできるようになります。これは、ネットショップ内にPRサイトを一つ作るという意味でも重要なのです。
CRM(カスタマー・リレーション・マネジメント)という考え方に基づくものですが、顧客との関係性を第一としなければ、どんな商売でもうまくやっていけないのは事実です。特に、インターネットは安いし便利と言ったメリットによってマーケットは今でも拡大していますが、商売の基本である、安心/安全
がおろそかになってしまうケースもあります。顔が見えない分、顧客との関毛作りがもっとも確実な方法だと考えています。
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