組織のNo.2
- 2006.07.06
- 考察
会社組織をはじめ、組織の中で最も重要なポジションはNo.2と言われています。
いろいろな会社を拝見させていただきましたが、やはり伸びている会社ほどNo.2の存在が大きいようです。
社長は、自分よりも優秀な人間を右腕におくことで、組織は潤滑に回っていきます。
初めは優秀な社長が一人で切り盛りしていけば別に問題ないと考えていましたが、30名を超えるような組織対になれば、自分一人では会社をみることはできません。ただでさえ、多忙な社長業という仕事において、その仕事ができるのは社員ではありません。
誰にもその仕事だけは頼めないのです。
ただ、管理の部分に関してはほかの人に任せることで、経営に集中することができるようになります。管理には、売上、財務、労務といったものがありますが、それらをそれぞれ自分よりも優秀な部下に任せることによってすべてが効率的に回っていくと思われています。
ただ、会社は複数の部門にまたがる仕事がほとんどで、個別に管理してすべてを把握しようとしてもうまくいきません。各部門の管理者から必要な情報を得てそれをまとめる人がいれば、その人からの報告だけで判断は可能になります。
というのは、建前で、本音は泥臭い仕事を全部してくれる人のことです。
中小企業の社長は、お飾りでもNo.2が凄腕なら問題ありません。No.2が今日と明日のことを考え、社長は明後日のことを考えることができます。通常社員にとって社長が考えていることは、明後日のこと(見当はずれ?)と映ってしまいがちですが、5年後、10年後の会社のあり方を考えていかなければならない仕事なので、それは仕方なのないことなのです。
その間を取り持ってくれる役目をNo.2ができればいいわけです。
どの会社でもNo.2は今日の飯のタネと明日の飯のことを常に考えています。いわゆる、目先の利益です。将来的な利益も重要ですが、それは社長の仕事。将来的な利益形成は社長が考えなければなりません。
会社はお金がなければやっていけません。でも、想いがなければ会社は人は動きません。
想いは社長が、お金はNo.2が。というような体制が会社を成長させるのです。
以前の仕事では、社長は日本を変えるぐらいの想いを持って会社を設立していました。その会社のNo.2は鬼軍曹のように売上を詰めてくる人でした。その下で働く者にとってはかなり大変でしたが、それでも会社は順調に成長したのです。こうした実体験と、他の成長企業と目される会社の組織構造を拝見させていただくと、大抵どこも似たような組織構造で、必ずキーマンの存在が大きいです。米国型コーポレートガバナンスでも、CEOは経営責任者として位置づけられますが、同じようにCOO(chief operating officer)というポジションがあります。このポジションは最高執行責任者と言われ、企業の日常業務を執行する責任者で、実質的に企業のナンバー2と言われています。
キーマンは、たたき上げのやり手である。というのが、どの会社でも共通して言えることで、こうした人が会社を引っ張って行ってくれるのです。
会社は社長が引っ張っていくように思われがちですが、伸びている会社ほどNo.2の存在は大きく、その役割は重要です。会社の存続と成長には優秀なNo.2の存在は不可欠です。
ただ、多くの企業では社長が執行兼務というケースが多く、ワンマン経営と言われる体制もよく見かけますが、よっぽど力のある社長じゃなければたぶんそれは務まらないでしょう。
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