インフォメーションデモクラシー

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チープ革命、Web2.0、オープンソース現象がもたらすもの、
それは、「情報の民主化」だと考えられます。
これまでの情報は、権威のある人々や組織によって提供されていた情報が、市井の人々によって提供できる時代へと変容しています。
ブログをはじめとする情報提供としてのツールの無料化は進み、誰もがみな平等に情報を受信でき、また発信できます。こうした動きは、オープンソースソフトウェアを利用した大規模なポータルサイトなど個人が巨人と対等に渡り合えるほどのリソースがネットの中には存在していることも大きな要因としてあげられます。

それまでは、権威のある人や組織の情報に重きがおかれてきましたが、これからは、情報それ自体に重きが置かれ、権威・権力の及ばないもっと自由な情報が増えるでしょう。

まさに、玉石混合。
たわいも無い情報の中に、真実が隠されてしまうという弊害も予測されます。
また、多くの雑多な石の中から宝石だけを抽出するという途方も無い作業を余儀なくされます。そうした中で重要になるのが、情報を選別する能力「インフォメーションリテラシー」です。

現在すでに、検索能力に個人差が出始めていることに気がついている人もいるかもしれませんが、こうした能力差はより広がりを見せていくことでしょう。
与えられる情報から、求める情報へと変容し続ける現在、マスメディアの信頼性はすでに揺らいでいます。
情報の主権がマスメディアという君主から移行し、価値ある情報の提供が増え続けることはまさに「デモクラシー」ともいうべき現象ではないでしょうか。

日本においては、大正時代に民主化の動きがありましたが、一変して軍国主義へと踵を返してしまったことは、周知の事実です。IT革命と呼ばれた時期を経て、インフラは整備され、より高速な環境が整ったといえます。
民主化の動きは、ある程度環境が整わなければ起こりませんが、すでに世界でもトップクラスの情報環境にあるわが国では、十分にその条件を満たしていると思います。