ヘルメスエージェントを徹底カスタマイズ!200以上のスキルを持つオリジナルAI「T.A.D.A.S.H.I.」の構築・運用術
Hermes AgentをベースにしたオリジナルAIエージェント「T.A.D.A.S.H.I.」の全貌──CLIからWeb UI、214スキルまでの進化
Hermes Agent(ヘルメスエージェント)をご存じでしょうか。オープンソースのAIエージェントフレームワークで、カスタマイズの自由度が非常に高いことで注目を集めています。
今回は、私が普段の業務でフル活用しているHermes AgentベースのオリジナルAIエージェント「T.A.D.A.S.H.I.(タダシ)」をご紹介します。CLIからスタートし、Discord連携、そしてWeb UIへと進化してきた過程と、214ものスキルを自作するに至った裏側を、実際の画面を交えながら解説します。
「ただし」の由来はアイアンマン
[01:09] エージェントの名前「T.A.D.A.S.H.I.」の由来は、映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に登場する、トニー・スタークが遺したバックアップ用AI「F.R.I.D.A.Y.」から着想を得ています。
「Trustworthy Autonomous Digital Agent with Systematic Hierarchical Intelligence」の頭文字を取ったバクロニム(後付け命名)で、信頼できる自律型のデジタルエージェントというコンセプトを体現しています。
インターフェースの変遷:CLI → Discord → Web UI
[02:21] 最初はCLI(ターミナル画面)からスタートしました。しかし、真っ黒な画面では出力の視認性が悪く、長時間の運用には向きません。
次にDiscord連携に移行。スマホからも指示が出せる利便性は高かったものの、テーブル形式のデータが読みづらいという課題がありました。
現在はWeb UIをメインに運用。表(テーブル)の視認性が高く、ブラウザから直感的に操作できる点が決め手となりました。
スキルの独自開発:40個 → 214スキル
[04:17] Hermes Agentは標準で約40個のスキル(機能モジュール)を備えていますが、私はこれを214スキルまで拡張しました。5倍以上です。
例えば:
- bitflyerbot-ops:暗号資産の自動トレードボット運用
- campfire-project-creation:クラウドファンディング案件の企画立案
- japanese-patent-preparation:特許明細書のドラフティング
- marukoshiki-reasoning:独自の思考フレームワーク(マルコ式六考)
各スキルはSKILL.mdとして管理され、必要に応じて動的に読み込まれます。
コスパ最強のモデル選択:DeepSeek-V4 Flash
[04:46] AIエージェントの要となる大規模言語モデル(LLM)には、メインモデルとしてDeepSeek-V4 Flashを採用しています。選定理由はシンプルで、コストパフォーマンスです。
高性能なモデルほどAPI利用料が高く、エージェントが頻繁に呼び出すタスクではコストが膨らみます。DeepSeek-V4 Flashは、実用に十分な品質を維持しながら、圧倒的に低いコストを実現しています。
抜け漏れを防ぐ「推論スキル」
[06:44] 1つのLLMだけでは思考に偏りが生じます。これを防ぐために、複数のモデルを組み合わせた推論スキルを実装しています。
具体的には、「Interference Layer」という仕組みで、Solver役・Skeptic役・Alternative役の3者がそれぞれ異なる視点からアプローチし、最終的な判断を導き出します。第三者視点を取り入れることで、思考の偏りや見落としを大幅に削減できます。
効率を最大化するプロンプト設定
[09:11] 最後のポイントはエージェント・ソウル(性格規定)の設計です。私はシステムプロンプトに以下のような指示を入れています:
- お世辞や無駄な挨拶の禁止
- 結論ファーストでの回答
- 過剰な謙遜の排除
- トークン消費(コスト)を意識した応答
これにより、1回のやり取りで無駄なトークンを削減し、実際の業務効率が大きく向上しました。
今後の展開
今回の動画では扱えなかった「トライアングル・リーズニング」や「推論スキルの詳細」については、シリーズ後半でお話しする予定です。
Hermes AgentはGitHub上で公開されているOSSです。自分だけのAIエージェントを作ってみたい方は、ぜひ一度触ってみてください。
Photo by Google DeepMind from Pexels
