並列社会

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最近思ったことといえば、インターネットによる民主運動についてです。

チュニジアなどでは、すでにご承知のとおり、民主運動から政権転覆にまで発展しています。アメリカのTea Party(茶会)movementや中国の高速鉄道に関する中国メディアの異例の抵抗なども背景にはインターネットの力が働いています。

今までの世論は、マス・メディアと多数決原理に基づいてコントロールされたものでしたが、今起こっているのは、まさにコントロール不能な自発的な世論なのです。

そうした自発的世論は、日本でもフジテレビ批判といった事象が起こっています。

先日の日曜日にテレビを見ていたときに、現在のこうした状況を専門家は一言で表すなら「一揆」だといっていました。

言い得て妙とはこのことだと思います。

一揆と革命の違いは、国をひっくり返す糸があるかどうかだと言います。チュニジアやエジプトの事例は革命と言えるでしょうが、アメリカ、中国、日本の事例は、一揆なのです。

ただ、共通しているのは、インターネットによる民主化が進んでいるということです。

それこそが、ソーシャル・ネットワークのもたらす新しい世界なのかもしれません。

ひとつ言えることは、ソーシャル・ネットワークには明確なリーダーは存在しないということです。一人ひとりが高い人間性と人格を持つようになると、先導者たるリーダーはむしろ不要になってしまうのです。それよりも、調和を尊重する姿勢こそが最も尊重されるようになり、自発的な社会が創造される。

並列化した社会こそが、次の人間の進化なのかもしれません。

マイクロプロセッサも今は並列処理という方向へ進化していますが、人間の未来も並列化の方向に向かっているのではないでしょうか?

共産主義とはちがい、それぞれが、私有財産を保有し、経済活動を経ている点で、並列主義とでも言うのではないでしょうか。