SaaSと中小企業の管理体制

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SaaS(サーズ)とは、Software as a Serviceの略で、ユーザが必要とするものだけをサービスとして配布し利用できるようにしたソフトウェアの配布形態のことをいいます。

代表的なものに、ZohoGoogle Apps などがあります。使ってみる便利のようにも思うのですが、どうやら日本の多くの経営者はコストメリットを感じていないというの現状のようです。(ITアウトソーシングの導入実態と利用意向に関する調査結果 2009より)

矢野経済研究所の調べでは、SaaSの普及率は2.2%と低いことが明らかになっています。

コストメリットを感じられないというのが経営者のホンネのようで、SaaSの今後の普及は期待薄とコメントしています。

実際に、どのくらい管理コストが減らせてリソース配分をどの程度最適化できるかや、導入から利用までの期間が短いというメリットを十分に訴求できていないことが、要因に上げられます。

ようするに、よくわかっていない。

という事でしょう。

IT分野は、横文字も多く、多くの経営者に嫌煙される分野である事は間違いありません。しかも、次から次へと新しい技術や概念が生まれ、それについていけないという話も実際よく聞きます。

そもそも、IT管理という事を発想として持っている経営者自体少ないのではないでしょうか?

大企業では、IT管理をしなければ膨大な管理コストがかかってしまうため、そうせざるを得ないという状況なのかもしれませんが、中小企業では、管理に対してコストを支払うどころか、管理体制が不十分な企業の方が圧倒的に多いのです。

そもそも、管理体制自体が不十分である以上、管理コストの削減に対してメリットを感じないのは当たり前の話であって、システムを導入したからといってコストが削減されるとは、誰も思っていないのです。

とすると、いかにベンダーがコストメリットや収益増加に効果があると説明したとしても、ピンともこないのは、当たり前ではないでしょうか。

導入から利用までの期間が短いといっても、利用できるかどうかの問題があります。問題は、それほど根深いものなのです。

世界中で利用されていると言われる「salesforce.com」ですら、実際に利用しているのは、半分位ではないか?と言われています。その理由は、「営業が使ってくれない。」営業の人から言わせると、入力がめんどくさい。

そうして破綻していくのだそうです。

これは、SaaSの利用率にも言える事で、全員が使いこなせなければ結局は意味がありません。

しかし、逆の見方をすれば、ここにこそビジネスチャンスが転がっていると言えます。