1万2千年前の真実 ~地質学的視点~

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1万2千年前とGoolgeで検索をかけるとフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の記述が出てくる。皆さんもごぞんだと思うが、このウィキペディアは一般の人たちが知識の補完ともよべる作業によって構築されているサイトだ。

その中に1万2千年前に関連する部分を抜き出してみた。

  • 約1万2千年前 – この頃は、こと座(七夕の織り姫星付近) が北極星だった。
    地球の歳差運動により、北極星は25,920年周期で変化している。
  • 約1万2千年前 – ナイアガラ滝の形成がはじまる。
    解凍した氷河の水で滝の形成がはじまった。初期の滝は現在より10kmほど下流にあり、
    年1mほどのペースで後退しながら現在の姿となった。

ここで興味深いのは、地球の歳差運動という部分だ。歳差とは、自転している物体の回転軸が、円をえがくように振れる現象である。

誰がこのような記述をしたのかは定かでないし、どれだけ信憑性があるのかも疑わしいが、そうした仮設もあるというのは事実らしい。

また、同じ時期にナイアガラ滝の形成が始まったようだが、「解凍した氷河の水で滝の形成がはじまった。」とある。なぜそれほどまでの氷河が一気に解凍したのか?それを考えると、大きな地殻変動が起こったことは容易に想像できる。

しかも、そうした地質学的視点で1万2千年前を見ていったときに、地殻変動があったとされる痕跡が多数見つかっている。

1万2千年前~1万年前、北半球中高緯度からと、低緯度からのCH4放出量が共に増加しています。これは、気温の上昇とともに氷床が著しく減少したためと考えられます・・・グリーンランドNorthGRIP氷床コア分析 [2007.09.23.]より

今から約1万年から1万2千年前に縄文時代は始まり、そして何千年もの間この時代が続きます。
日本で一番長く続いた時代であり文化でしょう。気温の上昇とともに氷河が溶けはじめ海水面が上昇しました。日本は大陸から孤立し「ユーラシア大陸の東」から「ユーラシア大陸の東にある島」になりす。島の形はこの時代に形成され、その島には大小いくつもの村が点在すしていました。 この時、日本はまだ国として成り立っていたわけではなく 大小さまざまな大きさの村があり その村ごとに違った慣わしなどがあったようです。・・・旧石器時代 [2007.09.23.]

地質学上では、この1万2千年前~1万年前を氷河期の終わりと位置付けているようで、完新世(過去1万2千年間)などとも呼ばれる。完新世(かんしんせい、Holocene)は地質時代区分のうち最も新しいもので、かつての沖積世(Alluvium)とはほぼ同義である。最後の氷期 が終わる約10,000年前から現在まで(近未来も含む)のこと。その境界は、ヨーロッパにおける大陸氷床の消滅をもって定義された。

その間に起こった出来事は、大陸氷床の融解によって海面が130m以上急激に上昇した。
とくに完新世の気候最温暖期と呼ばれる時代には、現在より3~5m海水準が高かったとされる(縄文海進)。その後海面は緩やかに下降し、最近2000年程度は海水準は比較的安定している。

不思議なのは、氷河期が終わったとされてはいるが、なぜ終わったのかということまでは明らかにしていない。
それは、地質学の領域から外れているといわれるのであれば、仕方ないのかもしれない。しかし他の分野において氷河期を調べてみると、今だになぜ起こるのかについては解明されていない。

氷河期に関する最新の研究の中には、2万3000年の歳差運動の周期に対する離心率(弱い10万年周期)の変調効果が、4万1000年と2万3,000年の周期でおこる温室効果ガスフィードバック効果と結びついたという説明がある。

何が真実なのかというのは、あくまでも空想の域を脱しないわけだが、ただはっきりとわかることは、1万2千年前に海面が130m以上急激に上昇するほどの大変動があったということだ。

その点だけは、共通認識とされている。

参考文献一覧