事例103/事例505[総務省より]

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企業の概要

企業名:株式会社オーシャンブリッジ
事業概要:海外製ソフトウェア輸入販売
設立:2001 年
本社所在地:東京都渋谷区
資本金:1600 万円
売上高:非公開
従業員数:12 名(平成16 年度)
H P:http://www.oceanbridge.jp/

ビジネスブログ・ビジネスSNSの活用内容

【前提】

弊社では、社内ブログ、社外ブログを含め、下記の4つのブログを運営しています。

  1. 社内ブログ(社内ナレッジマネジメント・コミュニケーションのためのブログ)
  2. オーシャンブリッジ高山のブログ(いわゆる社外向け社長ブログ)
  3. オーシャンブリッジの営業活動日記(弊社の販売代理店様向けのブログ)
  4. Net-It Central FAQ Site(弊社ソフトウェア製品のユーザ向けFAQ サイト)

以下、それぞれについて記載します。

1.社内ブログ

【活用の目的と方法】

●導入目的
・ 受信メールの増加による以下の非効率性の改善業務日報や議事録などがメールで流れていたが、後で再利用しにくく、
せっかくの情報が垂れ流しになっている

→ブログに書き込むことにより時系列で蓄積され、全文検索も可能

→これまでは見ることのできなかった他部門のスタッフの日報や議事録も閲覧可能に重要な指示のメールが他の重要/
緊急ではないメールに埋もれてしまう。

→日報や議事録等の即時性を求めない情報はブログに蓄積することでメール
を減らす

・ 社内文書共有システム(Net-It Central)では共有しきれない、文書の背景情報
の共有

→営業提案書をNet-It Central で共有、営業経緯などをブログ上の日報で共有)

・ これまでのシステムでは共有されえなかったちょっとした気付き情報(暗黙知)
の共有

→個人が書き込みやすい個人ブログに書き込み共有

●導入時期
・ 2005 年5 月に導入。全社で利用。

●利用方法
・ 社員一人一人(12 名)が個人ブログを持つ。
主に業務日報(全員必ず毎日書き込んでいる)や、個人的な備忘録(例:セミナー開催時の準備事項、チェックポイント等)、
ちょっとした気付き情報(最近こういうニーズのお客様が多いようだ)など。
個人ブログのため、ブログの作者写真(学生時代の写真やペットの写真など)や、タイトル(学生時代のニックネームを付けるなど)、
サブタイトルテキスト(最近のマイブームなどを書いて、頻繁に更新など)などで、各自が個性を主張しており、
それが社内コミュニケーションを促進している。
社内公開されているとは言え、あくまで「自分の場所」であるため、ちょっとしたことや備忘録的なことも書き込みやすい。
上司や他部署のメンバーからのコメントや、足跡(SNS 的に誰が見たかの記録が残る機能があるブログを利用)が残り、反応が分かることが、
継続的に書き込むモティベーションや、自分の気付きを発信しようというモティベーションにつながっている。

・ 部署毎(3 部署)にもグループブログがある。
主に部署内ミーティングの議事録や、プロジェクトの進捗状況、海外パートナー企業との電話会議の議事録、
部署から全社への伝達事項等を書き込んでいる。
他の部署からも、その部署が何をやっているのかが把握できるようになっている。

・ ともに、ドリコムブログオフィスのASP サービスを利用(株式会社ドリコム提供)。

●活用メリット
・ 情報共有の効率化
短期的な指示はメールで、報告系はブログで、という棲み分けができ、メールの抑制(それほど大きくはないが)と、
報告系情報の再利用性向上に寄与。

・ 社内コミュニケーションの活性化
小さな会社でも、やはり他の部門、他のスタッフが何をやっているのかはこれまであまり共有されていなかった。しかし、
ブログに日々の記録を個人的・部門的に蓄積し公開することで、お互いの業務の内容や量に対する理解が深まり、部署間・
スタッフ間でこれまで以上に協力し合ったり、改善アドバイ
スがやり取りされたりするようになった。
いわばコミュニケーションが活性化し、風通しがよくなった。(これは、弊社規模の会社よりも、実際は大企業の方が、
大きなメリットになるはず)

・ これまで共有手段のなかった「暗黙知」共有の実現個人が書き込みやすく、かつ見てくれた人の反応も分かる「個人ブログ」
という場ができたことで、自分がちょっと気付いたこと、いわば暗黙知を気軽に書き込めるようになった。(例:
「ちょっと友達に聞いたんですが、展示会で説明員をするときには、・・・・に気を付けた方がいいみたいです」と派遣スタッフが書き込み、
それに対して他のスタッフが「確かにそうですね、展示会のとき、そうしてみます!」というようなコメントが付き、みんなで実践した)
そうした気付き情報に対し、他のスタッフからコメントが付いて、実際に業務で活用するようなこともあり、
それがまた次の書き込むモティベーションにつながっていく。
こうした情報は、これまでは、飲み会の席くらいでしか共有されなかったが、ブログによって始めて組織の共有知識として蓄積、
再利用できるようになった。(前述の例の場合、派遣スタッフが、あえて会議で発言しり、
みんなにメールで通知したりするようなことはあり得ないが、自分のブログであれば、気軽に書き込める)

【ブログURL】

社内ブログのため非公開。

【工夫・苦労をした点】

・ 最初は、従来メールで送信していた業務日報や議事録をブログに書き込むというところから始め、業務の中に組み込んでしまった。
それにより、ブログの手軽さや便利さ(蓄積性、検索性)に気付いたスタッフが、徐々に他の暗黙知を書き込むようになっていった。

・ Net-It Central(文書共有システム)と組み合わせることにより、ブログでは共有しにくい文書の共有も同時に実現。
これにより、暗黙知はブログで、形式知(社内文書)はNet-It Central で共有しお互いにリンクしあうことにより、
トータルでのナレッジマネジメントを実現。

【費用対効果】

・ ASP での利用であり、人数も小さいため、コストはほとんどかかっていないようなもの(毎月数千円程度)。
・ 導入作業も数十分程度で、立ち上げ、運用の手間もなし。
・ 今では社内の情報共有基盤として、業務上なくてはならないインフラとなっている。
・ 定量的な効果は出しにくいが、定性的な効果は前述の通り。

【今後の課題】

・ 特になし。

【今後の予定等】

・ Net-It Central とのシステム的な連携をより一層深め、より使いやすい、
暗黙知と形式知を有機的にリンクできるようなシステムを実現していく。
・ すでに一部始めているが、社内ブログのシステムを、Net-It Central と合わせて、弊社の企業顧客に販売していく。

2.オーシャンブリッジ高山のブログ(いわゆる社外向け社長ブログ)

【活用の目的と方法】

●導入目的
・ プレスリリース等では出すまでには至らない、弊社の新しいビジネスの取り組みや新規事業の進捗状況などを、
弊社のお客様や販売パートナー様に打ち出すことで、オーシャンブリッジの将来性をアピールする。

・ 直接ビジネスに関係のない、自分個人のちょっとした話でも頻繁に書き込むことで、お客様や販売パートナー様に継続的にWeb
サイトにアクセスしてもらい、継続的に会社自体に興味を持ってもらう。

・ 最新のセミナー開催情報や新製品リリース情報などを、「プレスリリース」といった堅い文章ではなく、自分の言葉で告知していく。

・ 最近のトピックに関する記事を書き、そこから自社製品の紹介につなげることで、SEO 効果を狙う。

・ セミナー等の集客効果を狙う。

●導入時期 2004 年8 月

●利用方法
・ 社長の高山が週3~4 日程度、書き込み。
・ Movable Type を利用。

●活用メリット
・ 久し振りにお会いするお客様やパートナー様との商談や打ち合わせなどでも、会話がスムーズ(先方が、
弊社の取り組みを理解してくれている。ビジネスのネタでも、プライベートなネタでも)。
・ 新たなビジネスへの取り組みを書き込むことで、そこから新たな業務提携につながる。
・ ブログをやっている他の経営者とブログ上のコメントやトラックバックで知り合いになり、リアルな付き合いに発展する。
・ 学生時代の友人や田舎の幼なじみなどが、時折ブログを見て連絡をくれる。
・ ワインのことをたくさん書いていたら、打ち合わせにきたパートナー企業さんがおみやげにワインを持ってきてくれた。

【ブログURL】

 http://www.oceanbridge.jp/taka/

【工夫・苦労をした点】

・ 書き込むネタには苦労しないが、書き込む時間の捻出が大変。

【費用対効果】

・ 上記のような定性的な効果は計り知れないが、定量的な効果ははかっていない。
・ ただ、ブログにより、Web サイトへのアクセス数は激増している。ブログを更新していない日でも、一日数百人のアクセスが、
ブログだけでもある。企業サイト、製品サイトに匹敵するもしくは凌駕するほどのアクセス数を稼いでいる。

【今後の課題】

・ 特になし。

【今後の予定等】

・ 特になし

3.オーシャンブリッジの営業活動日記(弊社の販売代理店様向けのブログ)

【活用の目的と方法】

●導入目的
・ 普段こまめに連絡を取ることの難しい全国の代理店様に対し、営業部門からタイムリーに情報を提供していく。
・ ビジネス上の情報(新しい販促物の案内、セミナーの案内等)だけではなく、ブログならではの日常的な出来事も、
営業担当者が発信していくことで、オーシャンブリッジのことを常に覚えていてもらい、商談機会を逃さないようにする。
・ これまでのようなメルマガ等であえて送りつけるほどではないちょっとした連絡などをタイムリーにかつ気軽に提供していく。
・ 従来の代理店様向けの文書公開サイト(販促資料などをNet-It Central で公開)だけでは発信できなかった、
文書ファイルにするほどでもないちょっとした情報を気軽に発信していく。

●導入時期 2004 年9 月

●利用方法
・ 営業関連スタッフ(主に4 人。時折技術系のスタッフも執筆)が、各自週1 回程度、思い思いの記事を書き込んでいる。
・ 営業活動で気付いたこと(最近の商談や顧客ニーズのトレンド等)や、セミナー情報、代理店様向けの告知(新製品勉強会を開催しましょう!
等)、新しい販促資料の告知などが主なトピック。その他、プライベートなネタなども。
・ Movable Type を利用。

●活用メリット
・ 久し振りにお会いするパートナー様との商談や打ち合わせなどでも、会話がスムーズ(先方が、弊社の取り組みを理解してくれている。
ビジネスのネタでも、プライベートなネタでも)。
・ 従来の、ブログを使わず、Net-It Central で販促資料だけを公開しているサイトの頃と比べて、
アクセス数は圧倒的に増加した。

【ブログURL】

【工夫・苦労をした点】

・ 気軽に書き込めるとはいえ、文章を書くのが苦手なスタッフの場合はなかなか書き込まないため、「週一回必ず書き込む」
などとルール化し、ある意味、強制している。

【費用対効果】

・ 上記のような定性的な効果は大きいが、定量的な効果は計っていない。
・ ただ、ブログにより、従来に比べて代理店様向けWeb サイトへのアクセス数は増えている。

【今後の課題】

・ より一層アクセス数を増やしていくこと。
・ より魅力的でかつビジネスにつながるトピックをどう増やしていくか。

【今後の予定等】

・ Net-It Central とブログのより密なシステム連携。

4.Net-It Central FAQ Site(弊社ソフトウェア製品のユーザ向けFAQ サイト)

【活用の目的と方法】

●導入目的
・ 頻繁に追加・更新される、製品の技術サポートFAQ 情報を、タイムリーにかつ効率的に発信していく。
・ 大量の技術情報の全文検索機能やカテゴリー分類機能を実現していく。

●導入時期 2005 年7 月

●利用方法
・ 技術サポートスタッフ(主に2 人)が、随時技術情報を追加・更新している。
・ Movable Type を利用。

●活用メリット
・ 頻繁な追加・更新でも、従来よりも手間がかからない。
・ ユーザにとっては、カテゴリ分類でアクセスしやすく、かつ全文検索機能で使いやすくなった。

【ブログURL】

【工夫・苦労をした点】

・ 気軽に書き込めるとはいえ、立ち上げ時の大量の技術情報の書き込みには手間がかかった。
・ FAQ の公開に最適なレイアウトやデザイン、カテゴリ構成の作り込みも多少手間がかかった。

【費用対効果】

・ 定量的な効果は計っていない。
・ ただ、追加・更新時の作業の効率化や、ユーザの利便性の向上には間違いなく役に立っている。

【今後の課題】

・ 特になし。

【今後の予定等】

・ 継続的に技術情報を公開していく。

本件の問合せ先
株式会社オーシャンブリッジマーケティンググループ
Tel 03-5784-2922 Email info@oceanbridge.jp
URL http://www.oceanbridge.jp/