Template coordinater

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先日ご紹介したテンプレートモンスターですが、こうしたテンプレートサイトが出てくると、場合によっては、制作会社に依頼するよりもコストを抑えられるということが考えられます。そうなると、制作会社自体の存在意義はより低下し、「デザインのいいホームページが作れます」ということへの価値は低下してしまうでしょう。デザイン性だけを売りにしている製作会社は今後生き残れないと言っても過言ではありません。

また、WEBの主軸がCMSやブログという流れになってくるとなると、結局こうしたテンプレートを制作する会社が最終的には儲かるのだと思います。

もともと、テンプレートモンスターはアメリカのサイトですが、アメリカではこうしたテンプレートを扱っているサイトが他にも多数あります。もちろん、無料で利用可能なものも多数存在しているわけですが、所詮はテンプレート。オリジナルデザインのように顧客のニーズを踏まえた作りはできませんし、自分ではいいと思っても、見た人がアレ?と思うようなテンプレートを選んでしまっている場合もあります。ただ、日本人とアメリカ人との感性には多少ずれがあるような気がしますし、日本人の感性に合ったテンプレートがはたして存在するのか?という問題もあります。(まだ、そうしたところに制作会社の存在意義はあるわけですが)

しかし、デザイナーに一から頼むとなるとそれなりの労力とコストがかかるわけで、デザイン一つ上げるのに1か月以上かかったりもしますし、その割に料金は見積通り請求してくるなどということもあるわけです。

デザイナーも月に何本もポンポンとガチャポンみたいにアイディアが出るわけでないですし、一か月デザイナーが悩んでいたとしても給料は会社として支払わなければなりません。この辺が、Web製作会社の儲からない理由のひとつになってしまっています。

製作会社は生き残りをかけて次のことが必要となってきます。

  1. テクノロジー(オープン系プログラミング)
  2. コンサルテーション

そもそもの問題として、「なぜサイトが必要なのか?」というところを明確にしなければなりませんし、デザイン性よりもコンセプトを重要視しなればなりません。近年のサイトはデザイン性もよく非常によくできているサイトが多いですし、それぐらいのサービスを提供できる会社は星の数ほど存在します。

正直、作るだけならだれでもできます。

作るだけというサービスしか提供できない個人や会社は、いずれ仕事はなくなってしまうでしょうし、こうしたテンプレートがより多く出回るようになれば、わざわざ頼む必要性もなくなってしまいます。

逆に作ることをやめて、こうしたテンプレートをうまく提案していくという人たちがビジネスを展開していきます。そうした人たちは、こういうはずです。

「デザイナーに何十万も払っても、どうせ1年後にはリニューアルするんです。」

「ホームページは作ってからが勝負。一度やり始めたら途中で止めることはできません。」

「長期的な視点で考えると、テンプレートをうまく活用してよりコンテンツに力を入れましょう。」

ただし、その会社のコンセプトに合わないようなテンプレートは提案できませんし、たとえ提案できたとしても受け入れられることもありません。

コンセプトに即したテンプレートを選別、提案する職業としてテンプレート・コーディネータと呼ばれる人が生まれてくると予測しています。

インテリアコーディネータなどと一緒で、出来上がった商品をうまく配置していくという発想です。

人材コーディネータという仕事を以前しておりましたが、結局は会社に合う人を配置するというところでは、同じ考え方でした。ちなみに、経験から申しますと様々な分析を機械的に行っても、紹介した仕事を辞めることもありますし、初めは希望になかったのにやってみたら非常に高い成績を残したということもあります。結局は、機械的な分析などよりももっと感覚的なセンスによる配置なのかと思ったりもしていました。たぶん、そうした感性は必要だったのだと思います。

もともと、デザインなどは別のデザインからインスピレーションを得て生まれてくるようなところがあるので、まったくのオリジナルというデザインはないと言われています。

いわゆるデザイナーという職業は、華やかなイメージとは裏腹に、報われにくい仕事です。一握りのトップデザイナーが輝かしいばかりに、それに惹かれて憧れる気持ちもわからんでもありませんが、効率を考えるとどうしても生産性の低い部門と見られがちなのは否めません。

生産性効率を上げるという視点では、こうしたテンプレートコーディネートが一番だと思いますが、こうしたテンプレートを生産できるデザイナーは、より存在価値は高くなると考えられます。また、それ以外の中途半端な自称デザイナーの存在意義は無くなり、本物のデザイナーだけしか生き残れない時代になってくることでしょう。

テンプレートコーディネータというちょっとダサいので、Webコーディネータとかという名称かもしれませんが、あくまでも推測です。