Nintendo DS Lite

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今、任天堂の携帯ゲーム機NintendoDS Liteがかなりの勢いで売れています。
小売店では売り切れ続出で、インターネットのオークションなどでは、20,000円~25,000円前後で売買されている状況です。(メーカー小売価格16,800円のところ)
アマゾン、楽天、ヤフーショップと言ったメガECサイトでも実勢価格はメーカー希望小売価格を6,000円上回る状況が続いているようです。

また、希望小売価格で出店すれば、10分以内に完売という状況を見てもその人気ぶりはわかるでしょう。

先日、日経新聞にこの夏は、ゲーム機の売り上げが好調で前年比を大きく上回り、対して遊楽地は前年比を大きく下回る結果だった。これは、天気の影響もあるのだろうが、外で遊ぶよりも屋内でゲームをするという傾向が強くなってきたのだろう。

実際のところ、市場動向は値上がりで推移していますが、どこまでこの同行が続くのか?というところが今後のポイントになってくると思います。

実は、こうした現象はソニーのPlayStationでも起こっていました。1997年にスクウェア(現:スクウェアエニックス)から発売されたファイナルファンタジーVIIの発売に連動して市場からPlayStationがなくなってしまいました。
流通を制限して、販売数量を調整しているのでは?という推測が今となっては、成功のポイントだったような気がします。
需給バランスを調整し、需要を増やせば必然と適正価格は引き上げられるという市場原理の基本をうまく利用したやり方に、当時衝撃を受けました。

今のNintendoDS Liteの動向にも実はスクウェアのソフトが関連していると思われます。
もともとNintendoDS Liteの発売当初は確かに売れてはいましたが、品切れで本体が出回らなくなってしまうほどではありませんでした。最近スクウェアエニックスより発売されたファイナルファンタジーⅢのリメイク版が、こうした状況を引き起こしていると考えられます。
NintendoDS Liteは、子供用ゲーム機の位置づけとしてよりも、アダルトユーザ(20代~30代)をターゲットとしたソフトも多いこともあって、社会人でのユーザが非常に多いのが特徴です。
いわゆる団塊ジュニア世代とその近辺の世代をおもなターゲットにしているように感じます。
そんなこともあってか、東京では電車でNintendoDS Liteをやっているスーツを着たサラリーマンのような人も見かけます。

ファイナルファンタジーⅢのファミコン版リリースは1990年でした。今から数えて16年前になります。このファイナルファンタジーⅢは、シリーズから数えて3作目に当たるわけですが、140万本も販売され初のミリオンヒットになりました。
こうした背景もあって、今の20代~30代のゲーム世代にはとても懐かしくあるわけです。
また、まだプレイしたことのない世代もこれまでのシリーズ11作品のどれかを知っているのであれば、その内容の完成度と高いビジュアルクオリティにまた期待をするわけです。

実際、スクウェアエニックスの株価は、7月中旬までに最安値までに込むもののその後順調に回復を続けています。し、任天堂に至っては右肩上がりで今もなお上がり続けています。

日本のアニメ・ゲーム産業は世界でもトップとして認識されているわけですが、こうした実績をもとにまた海外での市場展開が期待できるでしょう。