ワン・トゥ・ワンマーケティングの7つの極意

マス・マーケティングに以前のような効果が期待できなくなったことによって、マーケティング手法は全体から個へと緩やかな移行傾向にあります。

特に、インターネットを活用したマーケティング手法が、近年多く提案されるようになりビジネスの可能性も広がってきています。特に、これからは会社の規模ではなく、会社の質が問われる時代になってきています。

ワン・トゥ・ワン・マーケティング協議会では、わかりやすく7つにまとめて説明しています。

(1)顧客シェア

(2)顧客差別化

(3)カスタマイゼーション

(4)学習関係Learning Relationship

(5)顧客マネジャー

(6)限界効用逓増の法則

(7)生涯価値Life Time Value

要点は、「顧客の趣味趣向に合わせてサービスをカスタマイズし、他のお客様との差別化を図る。」ということです。
要点だけをみると、リアル世界でのコンサルティング営業の動きと非常に良く似ています。特に、その顧客に合った商品・サービスを提供することが営業の営業たるところで、同じものを量販するのであれば、店舗での販売でも十分です。
そのお客様が何を求めているのか?そのニーズを引き出し、満たすことで対価を得るというものは以前より営業の仕事でした。もちろん、人件費がかかるため営業を増やすことはその分のリスクもあります。ただし、売上を2~3倍にできる営業が一人でもいれば、会社は順調に成長していきますし、経営状態も非常に良好になります。
ただ、そうした人間は非常に希少価値が高く、運良く採用できたとしてもいずれ起業し独立していくことも多く、一筋縄ではいきません。ワン・トゥ・ワンマーケティングは、その優秀な営業マンを人材ではなくWebで作り出そうということのように思えます。というデジタルな分野で「顧客に対する配慮」という情緒的(アナログ的)な要素を取り入れることが差別化と独自性を生み出すと考えられます。一人の人材がしっかりと対応できる人数は多分多くて100名程度と推測されます。
しかも、パレートの法則が働くためすべての顧客に平等で良質のサービスが提供できるとも限りません。最高のサービスを提供するためにはもっと少ない顧客だけに絞らなければなりません。しかし、こうしたことが人を使わず、自動的にできれば・・・と言う発想がワン・トゥ・ワンマーケティングなのです。世界最大のブックマートであるアマゾンコムは一つの成功事例として挙げられると思います。先にあげた7つの要素すべてを実現し、プラスアルファの付加価値さえも持っています。今後、Web2.0が主流となるのであれば、マーケティング手法のフレームは間違いなくワン・トゥ・ワンマーケティングへと移行していくことでしょう。