成長する消費者

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積極的なM&A(企業統合・買収)によって巨大化するインターネット関連企業ですが、肝心のネット事業の収益は、目減りする一方だといいます。
その理由としては、同業者間の競争激化が背景にありますが、もう一つネット上の消費者が賢くなっている影響が大きいといいます。これまでは、インターネットで商品が買えることの利便性が高いと思われてきましたが、現在の消費者動向はネット通販よりも情報収集に重きを置いているようです。

リアル店舗で買い物をする場合でも、はじめにインターネットである程度調べてから来店するという傾向が強く、リアル店舗ではこうした顧客への対応が求められます。
こうした顧客は、店員が売りたい商品を無理にすすめようものなら、その顧客は非対面のネット通販を選ぶでしょう。

ただし、インターネットで売れる商材とそうでないものがあるので気をつけなければなりません。たとえば、衣料品などは自分に合ったサイズなのか?ズボンなら足の長さが合わない場合は補正しなければならないなどといった理由から明らかにリアル店舗の売上のほうが高いです。(ブランド品や特殊商品は例外)また、インテリア家具や自動車、家電製品など大きいももリアル店舗のほうが売れているようです。
ただし、ネットを利用する賢い消費者は必ずといっていいほど競合他社と比較しているということをお忘れなく。

消費者は、最も安く最も良い商品やサービスを既に知っているのです。

ここ、1,2年の間にベテラン経営者が消費者の気持ちがつかみにくくなったとよくいいます。以前なら店を訪れる顧客との会話や表情から、消費者のニーズや人気の傾向を捉えることができたものの、最近では顧客との世間話すらままならないといいます。
これには、インターネットが深くかかわってきていることは、先ほど述べたとおりです。

これからの店舗経営は、オンラインショップを知らないといっているようでは、商売が成り立たない時代になってきています。経営者にとって「ビジネスの潮目を読む」ことは、事業転換のポイントを知る上で大切なことですが、インターネット環境の進化がリアルビジネスにおいても大きな影響を及ぼし始めているのです。