真似る・・・学ぶ

子供が、言葉を覚えるときその言葉を真似します。逆に、小さい頃、人間の親に育てられたのではなく、そのほかの動物に育てられた場合、
その子供はその動物と全く同じ行動をとることがわかっています。(狼少女・アマラとカマラ)人も、動物も、
親を持つ生き物は親の真似をしていろいろ覚えていくのです。「学ぶ」という言葉は、元来「真似る」ということからきていたといいます。
何かを覚えるには、近くにいる人の真似をすることが必要なのです。ただ、人間はそれが普通は無意識のうちに出来ているはずです。
(生まれてきてからこれまでそれを行ってきたわけですから)極端な話、
学校の勉強も教科書に書いてあることを真似している若しくは先生の真似をしているだけです。
飲み込みの早い人と遅い人という言い方もありますが、とどのつまり、どれだけ早く正確に真似できるかということなのだと思います。

何かを「学ぶ」ことは、いつでもその行為が直ぐに行えなければ覚えたとは言いません。
何度も何度も同じことの繰り返しで同じことを同じように出来るのです。この同じことを同じように出来ることが、結構人間とっては難しく、
全く同じことは出来ませんし、手製の物は決して全く同じ物はありません。そうした、
同じことの繰り返しや同じものを作ることに長けているのは機械です。人間は、機械とは違います。ただ、
同じことを同じように繰り返し出来るようになると、機械よりも正確な同じ物が作れるようになります。「職人」といわれる人々は、
まさに同じことの繰り返しを続け、同じことや同じものを無意識のうちで出来るようになった達人なのです。

誰もが職人になることはありませんが、仕事として考えたときは同じです。やはり、
仕事も日々の同じことの繰り返しが仕事を覚えることと繋がってきますし、続けることでその仕事の質が向上していきます。
マナーや礼儀作法といった点も同じことが言えます。

「出来ていない人が、明日から急に出来るものではない」というのは、こうしたことが自然と出来るまでは、
繰り返すしかないということです。

人は、見て学び、聞いて学び、やって(行動して)学びます。それは、見て真似し、聞いて真似し、同じことをやってみることなのです。

インターンシップは、まさにこうしたことから学んでいくための場です。そこで、働く社員の真似をしながら、
いろいろと覚えていくことこそがインターンシップ(就業体験)だと考えております。