2/25/2007

情報格差

情報格差に関する問題は、1990年より徐々に進行してきました。はじめのうちは、パソコンを持つものと、持たざるものから始まり、インターネットを利用するものと、利用しないものへと発展してきています。

前回のu-Japan政策についての記事でも情報格差の拡大に対する懸念を、書きましたが、事態はより深刻な状況へと発展しているのではないかと、仕事を通じて実感しています。

インターネットの普及率が上がる一方で、利用していない人は既に情報格差が生じている訳ですが、企業内(特にホワイトカラー)においては、仕事でパソコンを使わないことは、まず考えられません。ホワイトカラーにとってのPCはもはやなくてはならない商売道具です。

現在、山形県内でインターネットに関する仕事をしていますが、まだまだ認識が追いついていないことと、情報の格差についてかなり都市部と開きが出てきてしまっていることを感じます。個々人のリテラシーについては、さほど変わりはないのかもしれませんが、企業体としてはかなりまずい状況だと思います。

情報化によって重要となる能力をベースに考えてみると、

  1. 状況関連機器を使いこなす能力
  2. 収集した情報を整理・分析する能力
  3. ソフトウェア・アプリケーション等を使いこなす能力
この3つが、一般社員を含め最も重要と考えられます。
それに加え、部長クラスに求められるものとして、
  1. 週種した情報に基づく迅速な判断力
  2. プレゼンテーション能力
  3. 整理・分析したものを基に新たな企画を生み出す能力
というものが必要となってきます。この6つに、情報を収集する能力を加えて情報化によって重要となる能力のダイヤグラムが完成する訳です。

これらの能力自体は、慣れや経験によって上げられる場合もあるでしょうが、考え方自体を変化させなければ、まず大きな能力向上はあり得ないと思います。
その変化に対して敏感に対応できる若い世代のうちはよいのですが、年齢を経るにつれて変化に対する恐れが生まれ、それに追随するどころか変化そのものを遠ざけてしまうケースもあります。

昨年1年間で、50サイトに近いホームページを所属事業部が製作してきましたが、営業面においては規模の大小含め、その20倍以上の企業に対してアプローチをとっています。
そのほとんどは、インターネットに関する認識すら全くなく、「自社には関係のないもの」としてあしらわれるケースがほとんどでした。

また、社長と社員の間でも認識に差が生まれてしまっているケースや、社長の持つ情報処理能力と社員のものに対して差が生まれているケースも、ありました。

そうした経験から、情報を提供する以前に、情報に対する認識を深めることが重要なのではないかと思います。これは、能力向上以前の問題として既に現実の中に存在しています。

山形県は、第2次産業の比率が最も多く全国で11番目なのに対し、サービス業は全国で46番目とかなり少ない割合となっています。サービス業関係とインターネットの親和性は非常に高いですが、それ以外の分野にはあまり必要ないといわれれば、そうなのかもしれません。
ただ、ものを作れば売れるという時代は既に終わっている現状において、そんな認識では時代の流れに取り残されてしまうのも事実です。

情報に対する認識の差を、都道府県別に取ったデータを持っている訳ではありませんが、多分首都圏以外の県については、ほぼ同じようなことがいえるのではないでしょうか。
また、産業比率に大きく関わってくるかもしれませんが、少なくとも山形県とさほど産業比率に開きがない県では、同様のことがいえると思います。
(産業比率については国でとった統計データが存在します)

こうした認識の差もさることながら、リテラシーの差は今後より企業に対して大きな問題として浮上してくるのではないでしょうか。
最も大きな理由としては、u-Japan政策があげられます。国策として進めていく方針が、より大きな情報格差を生み出すことは必至ですし、既に地方格差として徐々に見え始めています。
e-Japan戦略の結果を見れば、国策としてu-Japan戦略が推進されていく状況が、何となく予測されることでしょう。マスコミは、これを大きな問題として取り上げずに、内閣の支持率ばかりを追っています。その情報だけを持つ人と、それ以外の情報を持つ人との間でも既に、格差はおこっている訳です。

u-Japan政策の中で大きな柱として
  1. ユビキタスネットワーク整備
  2. ICT利用活用の高度化
  3. 利用環境整備
の3つを2010年までに達成していくと政策パッケージの中で語っています。その中を細かくみていくと、ICT人材活用の中にリテラシー・教育改革という項目がありました。
しかし、これからの人材(若手)についての教育だけで、企業内での研修その他に関しての政策はないようです。国として若い人材の育成は必要ですが、それを採用するかどうかを決定する体制側に準備がなければ、意味がないような気がします。

ラベル:

u-Japan

2001年から5カ年計画で推進されたe-Japan戦略は、インフラなどの基盤整備から始まり、2005年までに世界最先端のIT国家という目標をおおよそ達成しました。

〜引用〜
わが国が、高度情報通信ネットワーク社会の重点的かつ迅速な形成の推進を目的として、「IT基本法」を制定してから、4 年が経過した。この間、2001 年の1 月からは、2005 年までに世界最先端のIT国家となることを目指す「e-Japan戦略」がスタートしたが、当初、出遅れが心配されたブロードバンド化は、インフラストラクチャーの整備が予想を上回る速さで進展し、実際の利用においても世界有数の利用帯域幅と価格水準を有するものとなり、まさに世界最先端というべき水準に達しようとしている。
(u-Japan政策 2004 年12 月 ユビキタスネット社会の実現に向けた政策懇談会 より)
また、2006年時点で、ブロードバンド利用者数は中国、アメリカにに次いで世界で第3位という結果を見れば、説得性が高いでしょう。

e-Japan戦略が終わりに近づいていた2004年時点において、我が国の急速なIT化に合わせる形で、2004年7月に当時の麻生太郎総務大臣の提案により首相官邸で主導するe-Japan戦略の後に続く戦略としてユビキタスネット社会実現に向けた政策として打ち出されたのが、u-Japan政策になります。同年12月には、有識者による政策懇談会がもうけられました。
2005年に総務省より発表された平成17年度版情報通信白書においては、u-Japanの胎動が既に特集テーマとして、発表されています。
その後の2006年に発表された平成18年度版情報通信白書では、より具体的に経済へ及ぼす影響として「ユビキタスエコノミー」についてまとめられています。

このu-Japan政策の中で語られているユビキタスという言葉については、既に多くの文献やメディアでもその内容を説明してあるので、詳しくはそれらをみてもらいたいですが、ユビキタスの意味だけを説明しますと、ラテン語で「いたるところ」とあります。
要するに、至る所でネットが利用できるというイメージが、ユビキタスネットワーク社会というものです。

この用語自体は、2001年頃から既に業界内では当たり前のように使われていました。
そんな訳で、あまり意識もせず、どちらかというとすっかり忘れてしまっていましたが、どうやらその潮流が、地方にもようやく波及してきたようなので、改めてクローズアップしてみた次第です。

特に、国策として打ち立てられてからは、その波及は非常に早まります。17年度版の情報通信白書でようやく始動という段階で、18年度に入って具体的な方向付けが見えてきたため、そろそろ全国的な動きになってくることが予測されます。

ちなみに、情報社会といわれるようになってきてはいますが、都市部(特に首都圏)と地方とでは、そこに大きな差があります。情報だけでいえば、5年ほど差があるのではないでしょうか。情報を伝えるメディアは数多くありますが、結局人からの情報が最も新鮮で信憑性が高い情報ですから、人口の少ない地方では、そもそもそれを知っている人自体少ないかもしくは、いない場合もあります。(この情報格差については次回)

昨年発表された平成18年度版情報通信白書の概要では、情報通信市場の動向やユビキタスネットワークの普及促進、ユビキタスネットワークによる新しい潮流などといった、現状をわかりやすく図を入れて説明してあります。この中で、特筆すべきポイントが1つだけありました。
それは、労働経済への影響についてです。
〜引用〜
○企業のICT化の進展により、雇用者に対する情報通信リテラシーの要求水準が高まるとともに、特に役職者を中心に「情報を活用する能力」が求められ、非定型的な労働需要(独創性や希少価値を生み出すスペシャリストに対する需要)が増大する傾向がある。〔図41〕
インターネットはそれ自体が目的ではなく、あくまでもツールです。しかし、それを使いこなすには、読み書き能力(リテラシー)が要求されます。これまでの我が国の基礎教育では、紙と鉛筆で行う一般的な読み書き(リテラシー)をしっかりと教えてくてたため、ほぼ100%に近い人が、一般生活を難なく行えます。こうした点においては、教育水準が高いといえる訳です。しかし、これと同じように情報通信には別系統のリテラシーが要求されます。
特に、文字を書く場合、紙と鉛筆ではなく、キーボードを利用します。箸の持ち方と同じで、我流でタイピングを行う人も多いようですが、キーボードは両手で使ったとき最も効率的に文章を作成できるように設計されているため、片手で打っている人は両手を使っている人ほどや早くは打てません。しかも、両手の指をすべて使わなければならないのです。

もちろん、こうした部分も重要ですが、それ以上に収集した情報を整理・分析する能力が必要だと、概要のグラフは物語っています。それは、一般社員よりも部長クラスの役職に就いている人には、かなり高く要求される訳です。

経営の効率化を考えたときに、膨大な情報を社長一人で整理・分析し、決断する作業はできません。よって、情報の整理・分析を部長以下の役職に委任し、決済だけをとるスタイルが最も速度的にあ早い訳です。とすると、部長以下の情報の整理・分析速度が遅ければ、その分だけ業務効率が悪化するともいえます。
これから最も問題になってくるのが40歳〜50歳までの管理職です。今年から団塊の世代が大量に退職し始めますが、そうすると、今の50代は10年以内に会社を離れることになります。
しかし、40代においてはこれからの10年が最も厳しい状況下に置かれることになるでしょう。
今の20代〜30代については、インターネットの利用者数をみても最も多い世代であるため、世代的には問題ないかもしれませんが、能力の個人差によって、激しい競争下に置かれることも予測されます。

u-Japan政策の推進の裏には、情報格差という社会問題の拡大が既に予測されています。

参考資料一覧
  1. 平成16年版 情報通信白書
  2. 平成17年版 情報通信白書
  3. 平成18年版 情報通信白書
  4. 総務省 u-Japan政策
  5. フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ラベル:

2/18/2007

You Tube Bissiness

You Tubeは、無料で利用できるCGMとして多くの利用者がいるわけですが、著作権の問題がどうしてもつきまとってしまうのは、否めません。
ただ、ブログと同じで、個人のホームビデオなどは面白くないですし、あまりみたいとも思いません。
会社のHPにYou Tobeでアップした動画を入れることはできるでしょうが、それ自体も自己満足の域を達しないのではないかと思います。

もっと質の高い映像をYou Tubeを使って提供するすべはないだろうか?と考えました。

質の高い映像というと、結局プロが制作したものが一番質が高い訳ですが、プロというのは制作にたいして対価を得ている人たちです。
結局お金がかかる訳です。

では、そのお金をどこから捻出すればいいのか?
低料金で映像を作ってくれるようなサービスがあれば、一番いいのでしょうが、扱う機材を搬入したり、カメラマンや音声などをつければ人件費もかかる訳ですし、映像自体は安く作れる訳がそもそもないのです。

だったら、相場の料金を払ってできる方法はないだろうか?

その前に、相場の料金を捻出するにはどうすれば、いいのだろうか?

そもそも、民放はどうやってお金を稼いでいるんだっけ?

というところまで考えた結果、CMというものに行き着きました。
You Tubeだけでオリジナル動画を配信するのであれば、制作費だけすみます。
というのは、電波に乗せると、その分とられるからです。
DVDにしても制作プラスDVDの枚数分費用はかかります。

たとえば、こんな感じだと制作費用のねん出はできるのではないでしょうか。この図のようにすれば、CMは入りますが、より質の高い動画は出せるでしょう。
もしくは、CMを入れずに、HP内でプロモーションをしていくという方法もあります。

動画と切り離したほうが、利用者にとってはいいかもしれません。
You Tubeでもプロモーションがかけられるし、その動画を二次利用もでき、まさに一石二鳥。

企業サイドでの利用方法としては、こんな使い道などいかがでしょうか?

ラベル:

2/04/2007

Windows Vista Ultimate Report

Windows Vistaが1月30日に全世界一斉発売されたわけですが、 昨年の段階でボリュームライセンス契約者へ提供されています。
実は、VistaのBeta判とカスタマーレビュー版は、昨年の段階で手元にあったわけですが、なかなか動作確認する気にはなりませんでした。
というのも、Vistaのシステム要件が高すぎるのです。

  • 1 GHz 32 ビット (x86) または 64 ビット (x64) プロセッサ
  • 1 GB のシステム メモリ
  • 15 GB 以上の空き容量を持つ 40 GB のハード ドライブ
どこにそんなハイスペックなPCが転がっているのか?と。
一応、自宅のディスクトップPC(自作仕様)は十分要件を満たしていたわけですが、テストで使用するには、保存しているファイルの量が多すぎるので、却下。
マウスコンピュータで7万円ぐらいで買ったノートPCは、もちろんスペックが足らず・・・。
仕事用として利用しているMacBookは、十分システム要件を満たしていますが、仕事用なのでテストは無理。
というわけで、インストールもせず、そのまま放置している状態でした。

しかし、先月思っても見なかった事態が・・・仕事用で使っているMacBookが起動しない。。。
どうやら、HDDが壊れてしまったようで、サポートに出す羽目に。そして、仕事では低スペックなノートPCでその場をしのがなければなりませんでした。

先日、ようやく社会復帰したMacBookでしたが、すでにデータは完全消去。真っ白な外見に違わず、中身も真っ白になって帰ってきたのです。
とりあえず、仕事復帰させようと思ったのですが、どうせ真っ白になっているんだったら、ついでにVista入れてみようか・・・と思い立ち、カスタマーレビュー版を入れてみました。

動作自体はなかなかスムーズだったのですが、どうも、Aeroがムカつきます。それまでのWindowsはシンプルな動作だっただけに、余計にMacOSXを意識していることが見え見えで、機能のほとんどは、移植したのでは?と思ってしまうぐらい。。。
どうせ業務用なんだから、無駄に3Dとか使わなくてもいいんです。それがWindowsってもんじゃないですか?
慣れれば、そうでもないのでしょうが、(早い物好きな私でも)現段階ではまだ早いような気がしました。

ただ、これまでのソフトウェアは互換性があるようで利用はできますが、HDDを15GBも占拠されると、やる気を失います。MacBookでブートキャン プを使用してパーティションを区切った状態で32GBだったものが、半分もOSで占められるわけです。OSを入れるために区切ったようなもんです。そこに さまざまなアプリケーションを追加していくと、あっという間に30GBなんてなくなってしまいます。
自宅のディスクトップに入れれば、その点は問題ないかもしれませんが、Ultimateのアップグレードパッケージは、30,000円程度。Home Basicであれば、10,000円台で購入可能ですが、3Dのビジュアル機能はありません。機能比較を見ると、あまり使いそうもない機能が盛りだくさんで、Home Basicがとても魅力的に見えてしまいます。しかし、機能が減ったからシステム要件が下がるかというと、そうではありません。要件自体は一緒です。MacBookのスペックが今の倍になって、価格は20万円を切るぐらいだったら、導入も考えますが。

また、これから不具合を補うためのパッチが膨大に出され、それを補うためにサービスパックがこれまで同様配布されることは間違いないでしょう。
それが、出てからでも遅くないのではないでしょうか?予測では、1~2年後ぐらいだと思いますが。

ラベル: