2つのDVDをみました。ひとつは、「社長渡邉美樹」
もう一つは、プロフェッショナル 仕事の流儀 リゾート再生請負人 星野佳路の仕事 "信じる力"が人を動かすをみました。
まずは、星野社長。
数々の、経営が行き詰った旅館やホテルの再建に携わった実績を持つまさにプロフェッショナルです。
所沢のホテルの御曹子として生まれ、そのまま経営を引き継いだところまでは良かったのですが、トップダウンの経営でどんどん社員が辞めていくという現実に直面し、方向を転換。
社員に仕事を任せるというやり方に変えていき、どん底からようやく抜け出したといいます。
給与は増やせない、休みは増やせない、人は辞めていく、しかも人が入ってこない。挙句は「星野に行くと殺される」ということまで言われる始末。
社員を怒れないという性格も拍車をかけたようです。
こういう中小企業の社長はかなり日本に多くいるのではないでしょうか?特に2代目に見られる傾向のような気がします。
星野流マネジメントのポイント
- 自発的に社員に考えさせる
- 再建の主人公は社員
- 社員に任せる
再建の際に、そこに残った「社員は財産だ」と語る星野社長の姿勢は、社員のモチベーションにも影響するばかりでなく、高い生産性をも生む原動力になるのだと思います。
星野社長の口癖は、「どうですか?」「どうしますか?」
常に答えを社員問いかけます。
再建に携わるときに、コンセプトを考えるといいます。その手法は、現状を分析しその結果をもとに、社員全員でコンセプトを考えていくというものです。
「コンセプトには答えはなく、もっとも共感できるものがコンセプトとして選ばれる」と言います。
コンセプトとは、洗練された一言です。
その一言に社員が共感でき、そしてそこに向かっていく様はまさに経営理念といえます。
ポイントは、明確で単純であること。
複雑なことを複数話すと、結局何もできません。人が心にとめておけるものは1つだけだといいます。一つのことだけに集中すれば、そこに力も集中し、今まで以上に成果も上がるのではないでしょうか?
そんなことを、星野社長からは学びました。
次に、渡辺社長です。
星野社長とは対照的だと私は思いました。星野社長は御曹子としてのスタートでしたが、渡辺社長は自分で会社を興したいわゆる起業経営者です。
起業経営者の特徴は、とてつもなく力を持っているということです。
それは、人間として力です。ちぢめて人間力とよくいわれます。
会社を興す人は、一般の人と比べてもかなり強いエネルギーを持っています。逆に一般の人よりもエネルギーを持っている人はたいていが起業します。
これは、すべての人に備わっているわけではなく、自分の生活環境やそれまでの人生、大きな挫折や失敗が原動力になっていることは間違いありません。
WATAMIと言えば、誰もが知っている居酒屋チェーンのリレーショナルカンパニーですが、それ以外にも学校や老人ホーム、果てはカンボジアに孤児院を作るというところまでの事業をしています。
たぶん、世界中のだれもが渡辺社長が好きだと私は確信します。もし、嫌いな人がいれば、それはその人自身に何らかの問題があるのではないでしょうか。
あれだけの会社を一代で立ち上げそして、慈善事業にも積極的に貢献している人は、まさに人格者です。誰もが簡単にまねできるものではありません。
私が、就職氷河期と言われる時代に人材の仕事をしていましたが、そんな中にあっても学生からは絶大な支持を受けていました。
特に優秀と思われる学生からです。
ほぼ、それは社長の人柄とカリスマ性によるものだと思います。東証一部の会社の社長がベストセラーをポンポン出版できるなどというのは、スーパーマンだとしか言いようがありません。
DVDの中でも自分の老人ホームを訪れたときに、おばあちゃんから泣きながら抱きつかれるシーンなどもありましたが、その姿は、もはや神や仏をあがめるそれと同じでした。
「生きているうちにお会いできてよかった。」
という人もいました。
我々などより人生経験豊富で、人をみることに長けているお年寄りだけに、渡辺社長の人格というものがいかにすばらしいかを表現するには十分すぎる映像だったと思います。
そんな渡辺社長のマネジメントは、トップダウンです。幹部に対してかなり厳しく接し、社員には笑顔で接する。大きな夢は人をひきつけ、夢を共有できた時、恐ろしく大きな力を生み出します。
渡辺社長の「夢に日付を入れる」とはまさに、成功そのものだと思います。
社長が大きな夢を語るとき、周りの人には「ほんとにできるんだろうか?」と半信半疑な人もいると思います。しかし、ことごとく達成していくことによって、社員は成功体験を得て、より大きな成功を目指すようになると思います。
DVDでは語られていませんが、マネジメントのポイントは、社員に対しての成功体験なのだと思います。
ただ、あれだけの会社で、しかも1代目のカリスマ性がもはや神の域だと、2代目の人はかなりプレッシャーじゃないだろうか?と思います。
以前、ユニクロの柳井社長が社長職をほかの人に任せたことがありましたが、結局今はまた自分でしてしまっています。
あの人も渡辺社長と同じエネルギーの持ち主ですが、それ以降に続く後継者に対して一度失敗していると思います。
大きな会社ほど、その存在だけで社会に対して大きな影響力と責任がありますが、その責任を全うするには永続させることが不可欠です。創業者の想いをしっかりと受け継ぎ、次の世代へと引き継ぐことも大切だということです。
どちらの経営者も全く同じことを一つだけ言っていました。
それは、「お客様のため」ということです。
これは、商売の原理原則であることはもちろんのこと、そこをしっかりと伝えていくことがマネジメントにおいても重要なファクターになりうるのではないかと考えます。
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