インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門 |白田 秀彰

インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門インターネットの法と慣習 かなり奇妙な法学入門
白田 秀彰
ソフトバンククリエイティブ 刊
発売日 2006-07-15
価格:¥735(税込)
発送可能時期:通常24時間以内に発送
オススメ度:★★★★


すがすがしぃ気分 2007-01-26
英米法と大陸法といった、法慣習の違いを最初のページで割かれており、

まずは法のの歴史について書いている。

そのあと、ネットワーク時代における法律とは”こう”あるべきじゃない?

っと問いかけ、体系的に纏めていこうよ。っという話しの落とし方をしています。

筆者はほとんど断定した文章の書き方をしていない為、

気持ちよく読める本でした。そのくせ、上記のように主張はわかりやすい。

清々しい気分です。

インターネット世界秩序を形成する政治家出現を待ち望む 2006-12-05
この本は、インターネットの世界でおきている法的問題を解説している本では無くて、「知的財産権万歳」の現在のインターネット法秩序を批判し、「インターネット世界の法的秩序をみんなで形成しようよ」と読者にうったえている本です。秩序形成のモデルとして、イギリスの法的秩序が、多くの人が議論に参加して形成されてきた過程を解りやすく解説し、「そもそも法的秩序は沢山の人が参加した議論からできたのだから、みんなで議論してインターネットWorldの全く新しい法的秩序をつくろうよ」と白田先生はおっしゃられている訳です。私のような基礎的法学には門外漢な者にとっては「法的秩序ってみんなで作ってきたものなんだ。だからみんなで作っていって良いんだ。」という先生の主張は、非常に新鮮で、わくわくします。また、歴史的背景からこのように法学を説明していただくと本当に良く解ります。法的秩序を作っていくために、「現在のネットワークが享受している自由を維持しつつ、秩序=法を成長させるためには、最小限の規範として、ほとんどの場面で固定ハンドルを使うという「文化」をネットワークにおいて定着させるしかないp.91,92」と先生は言われていますので、私もこれからはネットワークにおいて固定ハンドルを使うことにしようと思います。この本と併せて、「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる:梅田 望夫著」を読むと、「みんなで法的秩序を作っていく」ことが「実際にできそうだ」と実感できます。(ちなみに、本の内容は素晴らしいのですが、文章で主語が欠けていて誰の意見なのかわからない部分があるなど、編集に大部問題有りです。PC系出版社の編集には、そこまで労力をさいて読者に配慮する「文化」が無いのかもしれませんが・・・。読者は「あれ、これ誰が言っているの」と考えるうっとおしい作業を覚悟する必要有り。)

ネット世界の法は未だ中世のレベルにあるようです 2006-11-23
現実の世界は法治国家であり,何でも法律を基準に解決することになっています.この法律というものも,議会で審議されて制定されたものと,いわゆる判例が法として扱われるものがあるそうです.

インターネットの世界では,現実社会における法律が適用されるのですが,まだまだ追いついていないのが現状でしょう.かといって全くの無法状態というわけでもなく,それぞれのコミュニティーでのルールが存在します.言うなれば中世世界の状況に似ているようです.

このようにインターネット社会における法律論が展開されており,ネットが抱える法的な問題や今後の発展を考える上で参考になるのではないかと思います.

真っ当な法学入門 2006-10-27
 おすすめの理由は次の2点。1つ目は、大概の法学入門といえば冒頭に「大陸法はローマの成文法の流れを受けて…」てな感じで読者を睡眠に誘うのがお馴染みですが、本書は現代アメリカ人の法意識に判例法主義がどう影響しているか、というように法の歴史的背景を僕達の身近な現象にリンクさせるのに成功しています。2つ目は、僕達を取り巻く政治的環境が結構ヤバイことを伝えてくれている点。議会のコントロールが及ばない怪しげな国際機関が憲法を迂回する形でネットに強い規制を敷きかねないこと、それへの対抗策をとろうとしても、多くの政治家や市民団体はルーティンを繰り返すだけで影響力を行使しようとはしないこと…著者はネットユーザ一人一人が「騎士道精神」に目覚め、その代表を政治過程に送り込むことを示唆しますが、その道のりは相当ハードなように感じます。

 著者ご本人は「奇妙な」とおっしゃいますが、なんのなんの「真っ当な」本ですよ。

現代の法哲学の思索 2006-08-14
ふらりとよった本屋さんで平積みしていたので思わす手にした。文体に惑わされることなく、あるいはニュースなキーワードに惑わされることなく読んでいくと、紛うことなく現代の最先端の法哲学者の思索に触れることができたのが実感できる。少なくとも日本においてインターネット時代における法(秩序)をここまで根源的に考えた学者はいないのではないかと思う。

”このまま「帝国」の法がネットワークを支配するのを黙ってみていたら、インターネットは単なる商売の道具になってしまう。そろそろ真面目に「法」を考えてもいい頃だ。”(本書P25)

この本が売れるような世の中になってくれるよう願わずにはいられない。

1つだけ残念なのは、ページ数の限られた新書版にするためか、話を短くまとめてしまっているような気がする。モンテスキューの法の精神のように3冊分が必要だとはいわないが、ある程度ボリュームのある本を期待したい。ついでだが、著者近影の写真にはだまされないように。

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この記事は2007/5/1に作成しました。