社会学の方法

社会学は、現実の社会からデータを取らなくてはならないため、さまざまな方法が考えられている。主として社会調査が用いられるが、調査の他に、実験、観察、内容分析(文書や映像資料等の分析)、マクロデータ(集計された統計データ)の利用などの手法がある。どれも一長一短があるが、それぞれが重要な研究手法である。

日本の社会調査は、これまでは比較的、回収率もよく、データの質もよく、国際的にも評価が高かった。「社会階層と社会移動全国調査」 (SSM調査)や、家族社会学会による調査など、社会学者による大規模な調査も存在する。統計数理研究所による日本人の国民性調査や、日本版総合社会調査 (JGSS調査)なども存在する。SSM調査の成果は、米国で数冊の本が出版された他、韓国や中国でも翻訳が出版されており、国際的にも高く評価されてい る。例えば原純輔・盛山和夫による『社会階層』は韓国、中国、米国で出版されている。詳しくは「社会調査」の項を参照。

米国の社会学においては、公開されている既存の社会調査データが多いこともあり、大規模なデータファイルの計量分析をもとにした計量社会学が、近年では非常に盛んである。アメリカ社会学会の 機関誌American Sociological Review (ASR)も論文の7割前後が計量分析を用いた論文である。実験や観察、質的調査による研究、理論研究などもあるが、最近はやや沈滞気味で数は多くはな い。米国では理論だけの研究はほとんどなく理論と実証の往復が重視される。質的調査は米国において1990年代以前に小規模な流行があったが、米国では社 会学における科学主義実証主義の考え方が強いためあまり重視されず、とくに2000年以降は研究は少ない。

残念ながら、近年の日本においては、著者が読書した本を「参考文献」と称して引用し、その引用の上に多少の個人的私見を述べるのみの書籍が大多数で あり、例外を見つけることは難しい状況である。またそれらの書籍は、欧米に住んだことがなく現実社会を知らない社会学者が、文献研究だけを行い欧米の社会 を語ることが多いため、抽象的で的はずれな議論が目立つことも事実である(「反社会学講座」)。

出典:ウィキペディア フリー百科事典

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