構造機能主義

構造機能主義(こうぞうきのうしゅぎ、structural-functionalism)は、社会学における立場のひとつ。中心人物としては、タルコット・パーソンズロバート・キング・マートンというアメリカの社会学者たちを挙げることが出来る。

社会学の根本問題は「個人と社会との関係」をどう捉えるか、という問題である。

こうした問題に対して、個人というものが、その個人が所属する社会によって社会化される側面をとりわけ強調する社会学の流派として挙げられるのが、この構造機能主義社会学である。

この構造機能主義社会学の「構造」と「機能」という言葉から説明することにしよう。まず「構造」であるが、これは社会を構成する諸要素のうち、比較 的変化しにくい部分(種々の社会関係がパターン化され統合されたもの)、と説明することが出来るであろうか。教科書的には、“社会の骨組み”と説明されて いる(文章で言うならば「文法規則」にあたる)。これに対して機能とは、そうした構造が互いに他の構造に対して、また社会全体に対して果たしている貢献な いしは作用、と定義することが出来る。構造機能主義社会学は、各種の構造が如何にして社会全体を維持しているのか、これを解明しようとする社会学理論であ ると言える。とはいえ他方では、この理論に関しては、社会の構造と機能が主たる研究単位となり、社会の実質であるはずの個々の人間は研究対象としては後景 に退いてしまっている、という常套句批判が存在する。例えば日本の社会学者である船津衛は、 “D・ロングによれば、現代社会学における人間の捉え方は、『社会化過剰的人間観』(oversocialized conception of man)として規定される。T・パーソンズを中心とする現代社会学は、人間は社会という鋳型にはめ込まれ、個性や独自性を奪われ、画一化された存在として 考えられている。それはあまりにも社会化されすぎた人間のイメージに囚われている。・・・パーソンズ社会学においては、人間による『社会規範の内面化』の メカニズムを解明することが、その中心的テーマとなっている。そのことから、社会の維持、安定を旨として、人間は社会化によって既成社会の中に組み込まれ てしまう存在として描かれる。そして、人間が社会から逸脱したり、反抗したりする場合には、必ず社会統制が加えられると考えられている。その理論は、きわ めて統合的イメージの強いものとなっている”と批判している。

出典:ウィキペディア フリー百科事典

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