シンボリック相互作用論

シンボリック相互作用論(Symbolic Interactionism)とは、1960年代初頭にアメリカの社会学者H・G・ブルーマーが創始した、社会学的・社会心理学パースペクティブの1つである。それは、人間間の社会的相互作用、特にシンボリックな相互作用(symbolic interaction)を主たる研究対象とし、そうした現象を「行為者の観点」から明らかにしようとするものである。

シンボリック相互作用論は通常、その歴史的由来をG・H・ミードの 業績に遡ることが出来る。ミードは生前数多くの論文を執筆したが、ミードのシンボリック相互作用論に対する影響の大部分は、彼の講義を聴講していた学生ら による講義録やメモの出版を通じて、あるいは当時ミードに学んだ学生の一人であったH・G・ブルーマーによるミード解釈を通じて及ぼされたと言われてい る。ブルーマーは、主として1950年代と60年代に数多くの論文を執筆し、シンボリック相互作用論の体系化を図った。

H・G・ブルーマーのシンボリック相互作用論が、T・パーソンズを 中心とする構造機能主義社会学や、G・A・ランドバーグを中心とする社会学的実証主義(操作主義)を批判し、それに代わる分析枠組みや研究手法を発展させ ようとしたことは良く知られている。とりわけ、その分析枠組みに関しては、これまでの日本の研究においては、それが提示する「動的社会」観が高く評価され てきた。すなわち、社会を、「主体的人間」によって、形成・再形成される「流動的な過程」ないしは「変動的」「生成発展的」なものと捉える、そうした社会 観が高く評価されてきた。

当初「シンボリック相互作用論」とは言えば、それはイコール「ブルーマー」という時代がしばらくの間続いた。とはいえその後、70年代、80年代に なると、シンボリック相互作用論を担う新しいリーダーとして、N・デンジン、T・シブタニ、A・L・ストラウス、R・H・ターナー、S・ストライカー、 G・ファインなどが登場し、この理論の新たな方向性が模索されるとともに、ブルーマーの理論化に対する種々の批判が展開されるに至った。80年代にはさら に、E・ゴフマンが登場し、「ドラマツルギー」(dramaturgy)と呼ばれる手法が提示された。

出典:ウィキペディア フリー百科事典

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