オタクの考察

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オタク市場は、ビジネス分野でもかなり注目を集めています。NRI(野村総合研究所)で配信しているポッドキャスティングでも取り上げられるぐらい、ビジネスでもポピュラーな用語として使用され始めました。現在、オタクと呼ばれる人は全国で170万人以上、そのマーケットは4100億円以上(NRI調べ)ともいわれています。
余談ですが、NRIのオタク市場の研究のポッドキャスティングも見てみましたが、まじめにオタクについて8分間も噛みまくりながら話す北林さんのその姿は、一見の価値はありました。
ネットマーケティングを行う上で、よくアマゾンの売れ筋ランキングなどを見ていますが、和書、DVDにおいては大抵1位にくるのは漫画、アニメです。なぜなんだろう?と思っていたのですが、アマゾンを利用するユーザにそうした属性を持つ人が多いということなのでしょう。
つい最近のランキングで上位を占めていたのは「涼宮ハルヒの憂鬱」というマニア受けしそうなタイトルのアニメDVDがあります。もともとは、ライトノベル(短編小説)から端を発した「涼宮ハルヒの憂鬱」でしたが、テレビアニメ化されブレイクしました。それまでは、ごく一部の人たちの間でのみ楽しまれていたものが、地上波にのせることによって、爆発的な広がりを見せた訳です。
アニメ、漫画オタクにはそれぞれ、様々な属性があると言われています。
属性とは、いわゆる「萌え」です。これは、オタクの志向と言った方が用語の説明としてはわかりやすいかもしれません。一般消費者からは、オタクという一般的にくくりにまとめられがちですが、本人達にとってそれは遺憾の極みなのかもしれません。

  • ロリッ子
  • 眼鏡っ子
  • ツンデレ
  • メイドさん
  • 女子高生
  • 巨乳
  • 貧乳
  • 不思議ちゃん
  • 姉妹

・・・などなど、(多分、これ以上にも細かく分類されるような気はしますが・・・もうわかりません)存在していると思われます。
ちょっと前に、「電車男」が一つのブームになった訳ですが、あれも2chから始まっていますし、「ナナ」という漫画も映画化されるほど、特に女性に大人気でした。現時点でも「ハチミツとクローバー」という少女漫画から映画化されるモノもあります。
こうした様々な属性が存在する中で、オタクにヒットするものというのはそれなりに理由があると考えました。

  • 萌え属性を持つ女の子(もしくは女性)
  • 非現実的な状況・世界観
  • 高度で専門的な機械・内容
  • 人間性

いろいろな萌え属性が存在するということは、先述しました。やはり、ストーリーを構成する上では花が必要なのです。非現実的な状況や世界観というのは、映画にも共通して言えることだとは思います。もちろん、あまり現実離れしすぎてもいけませんし、現実に近すぎでものめり込めません。現実とある程度の距離がある方が、簡単にのめり込めるのだと思います。
そして、なんといっても外せないと思うのが、高度で専門的な内容です。オタクやマニアというのはこうした知的好奇心をくすぐるようなものが総じて好きな気がします。電車オタクでも車オタクでもどんなオタクでも、専門家よりも詳しい知識を持っている場合もあるわけです。
そもそも、オタクは一種の研究者のような雰囲気を持っているのかもしれません。
また、最後に人間性と加えたのは、非日常を演出しつつも人間関係を描くことで、より親近感を持たせることができます。そもそも、人間は社会的動物という社会学的観点論に基づいた発想ですが、これは作品を作る上では外せないのではないでしょうか?

アニメ、ゲーム、映画、漫画、小説に至まで、ストーリー性がポイントになる訳ですが、基本的な構成はそれほど変わらないのではないでしょうか?

涼宮ハルヒの憂鬱」をサンプルにケーススタディーを行ってみます。

  • 属性を持つ女の子
  • 眼鏡
  • ツンデレ
  • ロリ
  • 巨乳
  • 非現実的な世界観
  • 高度な専門知識(宇宙物理学系/神学系/未来系)
  • 人間性(学園)
  • あとは、アニメーターの腕と無理矢理にでも構成してしまった制作者の手腕というものもあるのでしょう。ただ、属性をカバーしていも萌える要素としての作画は重要です。特にアニメにおいては作画が命です。

    マーケット規模は年々増大していると言われていますし、NRIのようにそのマーケットを研究する機関も増えてきました。それだけ、この領域は注目されているのです。今後、より詳しい研究分析が行われ、その結果がマーケットで実証されていくのでしょう。

    最後に、NRIでは4Pにかわるスキームとして3Cを提唱していました。

    • collection
    • creativety
    • community

    詳しくは、ポッドキャスティングで。