増す?マーケティング

NO IMAGE

通常のテレビCMや新聞、雑誌の各種広告、バナー広告などは「企業対不特定多数」という構造です。これを一般的にマス・マーケティングと言います。Massとは大きいとか集団などという意味があり、確率論のマーケティングです。
たとえば、テレビの視聴率40%という数値ですが、一見するととても少ないように思ってしまいます。しかし、日本の人口が13,000万人だとすればその40%は、5,200万人になります。ここでテレビCMを出すことによって5,200万人の人の目にはいることになります。
この中で、実際に商品を購入する人は大体2%前後だと仮定すれば、104万人が商品を購入すると言う計算になります。
たとえば、1,000円の商品を104万人が購入すれば、104,000万円もの売上になります。
たとえば、売上の20%を広告宣伝費に当てることになれば、20,800万円です。
と言う計算をすると、テレビCMが高いことにも納得できます。雑誌や新聞広告も同じような計算方式だと思います。
大量生産・大量消費の社会構造では、このマーケティングモデルがもっとも効果を発揮します。特に、テレビの家庭普及率は98%ぐらいあるので、視聴率が高ければ効果は絶大です。ちなみに、全局高世帯視聴率(ビデオリサーチ調べ)1位は第14回NHK紅白歌合戦の81.4%でした。そもそも歴代の視聴率上位はNHKが多いです。その次の高い視聴率を出すものは、スポーツ系です。サッカー、ボクシング、オリンピックなど常に高い視聴率をマークしています。

しかし、2000年以降、テレビ視聴率は年々減少傾向にあります。2002年には日韓共同のワールドカップがあったために最高66%まで行きましたが、それ以外の年は最高視聴率が50%にまで行きません。日本人の半分は、あまりテレビを見なくなったということなのでしょうか?
確かに、最近テレビを見なくなったと言う人が増えているのは事実ですし、特に20代、30代でテレビを一切見ないという人も多くなっています。

こうした現状を踏まえると全くの「0」になることはないでしょうが、以前のような効果はあまり期待できなくなってきているということがいえます。