インターネット世帯浸透率(2005年度)

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インターネット白書2005によれば、インターネットを利用している人がいる世帯数が82.8%という高い浸透率があることがわかります。

この内訳としては、勤務先/学校、携帯電話/PHSのみの世帯を除いたインターネット普及率(世帯普及率)は55.4%で、勤務先/学校、携帯電話/PHSのみの世帯普及率27.4%でした。
自宅からのインターネットの利用率は年々増加傾向にあると言いたいところですが、実は近年は横ばいが続いているというのが現状のようです。すべての家庭にまで普及したわけではありませんが、国内のほぼ半数の世帯で利用されているというような状況のようです。
普及率に関連してテレビと比較してみたいと思います。

日本においてテレビの放送が開始されたのは1953年でした。テレビの普及率は1958年に10パーセントを超え,1960年代半ばには90パーセントに達しました。2年半でほぼすべての世帯に普及したことを考えると、普及率自体はそれほど高いとはいえないようです。ただし、テレビの場合もそれ以降は緩やかな増加傾向をたどり、現在のほぼ100パーセントに近い普及率まで到達しています。

テレビの場合は、子供からお年寄りまで何も難しい操作も必要とせず、情報も提供者(テレビ局)からの一方通行ですので、受け手に徹すればよいわけです。このことは、急激な増加傾向をたどった最大の要因といっても過言ではありません。
それに対し、インターネットの場合は、操作性が上がったとはいっても、複数のボタンが配置され(キーボード)それを駆使して入力しなければならないという点と、情報は提供されるものよりも自分で探す情報のほうが多く、ある程度の操作経験を必要とします。このことは、利用者を限定してしまうため、一人暮らしのお年寄りの世帯などでは利用できない可能性が高いことをあらわしています。
ちなみに、現在日本国内における65歳以上の単独世帯数は341万世帯で、65歳以上の者のいる世帯全体の20.2%にも及びます。

最近では高齢者の方でもインターネットを活用している人も増えてきてはいるようですが、寝たきりや施設入居など物理的に不可能な環境や状況になる場合もあり、高齢者の利用増加はほとんど見込めないと考えたほうが良いかもしれません。

以上のことを加味した上で、この先数年間は緩やかな増加傾向になりMAXで70%程度の普及率にとどまると予測しております。