人生劇場

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人はみな人生という舞台で自分という役者を演じている。
このことは、昔から言われてきた。かのシェークスピアも言っていた。

しかし、これは西欧社会でのみ言われてきたことであり、日本ではあまり馴染みがない。
個性という言葉の由来に関係がある。
Personalとは、ラテン語のPersona(仮面)が語源である。このことはある程度の人は知っているだろう。
人は仮面をかぶっている。その仮面は人生という舞台の上で、様々に変わっていく。半分黒で、半分白の仮面を想像して欲しい。その舞台では、喜劇が演じられるかもしれない。もしかしたら、悲劇かもしれない。

面白くないかも、笑えるかも、泣けるかも、怒るかもしれない。
自分が出ている劇は、自分で見ることは出来ない。
劇は、時間通り始まり、時間通りに終わる。しかし、何かアクシデントが起こると、中止になってしまう。
一度中止になった劇はもう二度と見ることは出来ない。
満足出来る演技か、そうでないかによって、悔いが残るか残らないかが、天国と地獄という観念が生まれる。
満足ならば、幸福な死が待っているが、そうでなければ、不幸な死が待っている。 故に人生は劇である。